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ベトナム工場もネットワーク化
国内は高付加価値の板金加工に特化し、量産品はベトナムへ移管

株式会社大島



プレス業から精密板金加工業へと転身
大島 亨社長大島 亨社長
大島 亨社長は、もともと父親が経営するプレス加工業に携わっていたが、「これからは、ちゃんとしたプレスマシンと日本でつくった金型があれば、世界のどこでつくっても同じ品質のモノができる。そうすると人件費の安い新興国には太刀打ちできない。日本国内には多品種少量短納期の仕事しか残らない」(大島 亨社長)と考え独立、1987年に同社を設立し、精密板金加工業へと転身した。精密板金加工の経験者がいないことで不足する経験や技能を、生産管理システムやネットワーク対応型加工マシンといった設備を活用することで補い、社員のスキルアップを促しながら社内の作業標準化を進め、着実に業容を拡大させていった。

ネットワーク化を推進
今年春に導入した工程統合マシンLC-2012C1NT+MP-2512C1今年春に導入した工程統合マシンLC-2012C1NT+MP-2512C1
早くから生産管理システムを導入するなどデジタル化に意欲的だった同社は、2001年に板金ネットワークサーバーASIS100PCL(SDD)を導入したのを皮切りにネットワーク化を加速。まずは現場端末PEU/Winを導入して既存の汎用マシンをネットワークに対応させ、2004年には曲げ加工データ作成全自動CAM Dr.ABE_BendとともにFBDⅢ-8020/1025NTを導入して曲げ加工データ作成の外段取り化を実現、2006年にはEMZ-358NTをPDC(パンチ・ダイ自動交換装置)付きで導入し、自動倉庫SI-MARSと接続して夜間の自動運転に対応した。
現在の得意先は30社前後、そのうちATMメーカー、半導体・FPD製造装置メーカー、大型プリンタメーカーなどの主力4社で受注の70%を占める。リピート率は平均85%と高いが、平均ロット20個と小ロット生産がメイン。材料はステンレス・アルミ・銅・リン青銅といった非鉄材料やジンコートなどの表面処理鋼板の割合が高い。...

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