〜Event〜

「JIMTOF 2010」開催
先進国向けハイエンドモデルと新興国向けエントリーモデルの“2極化”が進む



「JIMTOF 2010」
IMTS(米国国際製造技術展)、EMO(欧州国際工作機械見本市)、CIMT(中国国際工作機械展覧会)と並ぶ世界4大工作機械見本市のひとつ「JIMTOF 2010」(第25回日本国際工作機械見本市)が、10月28日から11月2日までの6日間、東京ビッグサイトで開催された。
今回は世界19カ国・地域から814社・団体(前回2008年比15社減)が出展。2009年に板金・プレスなどの鍛圧機械関連が「MF-Tokyo」として分離したことも手伝って、過去最大規模となった前回(2008年)と比べるとやや減少したものの、東西全ホールを使用して、工作機械・工作機器・工具類・測定機器類、CAD/CAMなどが一堂に会した。期間中の来場者数は11万4,558人(前回比19.6%減)となった。

ハイエンドモデルとエントリーモデルの“2極化”が進む
ヤマザキマザックの5軸立形ハイエンドMC「hyper variaxis 630」ヤマザキマザックの5軸立形ハイエンドMC 「hyper variaxis 630」
今回のJIMTOFでは、最先端技術を投入して高速・高精度・長寿命を追求した先進国向けハイエンドモデルと、機能を絞り込んでコスト競争力を高めた新興国向けエントリーモデルの“2極化”が鮮明なものとなった。
ヤマザキマザックは、かねてから「競争力のあるデザイン開発」(同社プレスリリース)を進めているが、「従来の機能・性能に加え、環境や人に優しいコンセプトの重要性が増している」(同)との考えから、全製品をインダストリアルデザイナー奥山清行氏によるエルゴノミクス(人間工学)を採り入れたデザインに統一。同社の最大の強みである複合加工機のラインナップを拡充する一方、設計段階から機能を絞り込んでコスト競争力を高めたCNC旋盤のエントリーモデル「QUICK TURN SMART」シリーズも出展した。同社広報は、「かつて日本が台頭した時代、アメリカの工作機械メーカーがボリュームゾーンを無視して高級機に特化し、技術力・シェアの両方とも失った例を目の当たりにしている。画期的なデザインを含め、フラッグシップモデルのブラッシュアップを進めながら、エントリーモデルも充実させていく」としている。...


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