〜コモディティ化が進む工作機械〜

台数ベースではピーク並みに回復した工作機械カバー
“自動化”とスキルアップで低コスト・高付加価値化を目指す

株式会社ウスイ 中村工場



工作機械を手がける中村工場
碓井克博社長碓井克博社長
工作機械、情報機器、医療機器などの精密板金加工を手がける潟Eスイは、本社工場(飯田市育良町)と中村工場(飯田市中村)の2工場を持つ。両工場の従業員はほぼ半数ずつ、設備もほぼ同等、営業活動は営業兼任の社員5名が別個に進めている。
得意先は100社以上。そのうち毎月定期的に受注するのは30社くらいでメインは7社。得意先業種の平準化を進めた結果、複数の業界から10%弱〜20%弱ずつ、まんべんなく売り上げている。毎月の注文件数は中村工場2,000〜3,000件、本社工場3,000〜4,000件。各オーダーのロットは平均10個前後で、毎月の製作点数は2万点、発行する生産指示書は毎日200枚近くにおよぶ。
今回の取材では、工作機械カバーを主に手がける中村工場に碓井克博社長を訪ねた。

工作機械の国内生産は高付加価値機種と試作・開発中心へ
溶接・組立後の工作機械カバー溶接・組立後の工作機械カバー
「当社の得意先である大手工作機械メーカーは、生産台数ではリーマンショック前の水準に戻りつつありますが、価格競争が厳しくなっており売上はピーク比70%程度。好調なデジタル家電に牽引されたカタチですが、今は受注回復も一服し、春節明けのさらなる回復を見込んで増産体制の準備を進めています。タイや中国など新興国に拠点を築き、海外生産能力を増強してミドル〜エントリーモデルの生産を海外へ移管し、日本では試作・開発や日米欧向け高付加価値機種(ハイエンドモデル)の生産、新興市場へ生産移管する前の量産立ち上げなどを行う計画のようです」碓井克博社長は同社が手がける工作機械カバーの生産動向を語り始めた。...

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