連載「ユーザーが語るデジタル-第5回」

VPSSを実現するマシンとソフト
― レーザマシン




LC-F1NT用のネスティングデータを作成するDr.ABE_Blank(広島ヘイワ(株))LC-F1NT用のネスティングデータを作成するDr.ABE_Blank(広島ヘイワ(株))
ノズルチェンジャー、レンズ交換不要といった機能による段取り作業の解消、3軸リニアモータの採用による軸移動の大幅な高速化など、従来のレーザマシンと比べて実加工時間の劇的な短縮を実現しているF1。今回は、F1を導入・運用しているユーザーの声を紹介する。

レーザマシンLC-F1NTシリーズ
F1を導入したユーザーからは、単なる既存マシンの更新というだけでなく、F1の持つ機能・性能を高く評価して導入に踏み切ったという声が多く聞かれる。特に導入の決め手となったのは、加工速度や切断品質の良さ、加工範囲の拡大、ブランク加工データ作成全自動CAM Dr.ABE_Blankとの連携などで、導入後の効果も期待どおりとの声が多い。

従来マシンと比べて圧倒的な加工速度
LC-3015F1NT+AS-3015F1のAMNC/PCを操作する女性オペレータ((有)志村プレス工業所)LC-3015F1NT+AS-3015F1のAMNC/PCを操作する女性オペレータ((有)志村プレス工業所)
F1は、新型AMNC/PCと3軸リニアドライブの採用により軸移動の高速化を実現したことで、従来のマシンに比べて加工時間が飛躍的に短くなり、生産性が向上している。
「F1には『3軸リニアモーターの採用により加工ヘッドが高速に駆動するので、早送りスピードが極端に速くなった』、『加工に必要なノズルを自動交換するノズルチェンジャーや、曲率可変ミラーが付いて5、7.5インチのレンズは交換不要』、『オイルショットによる高速ピアシング加工が可能』など新たな機能が加わっているので、総合的に見ると20〜30%どころか数倍の生産性改善が期待できる」(シオヤユニテック(株)・福島)
「(FOと比べて)スピードは素晴らしく速く、生産性は1.3〜1.4倍改善した」((有)志村プレス工業所・愛知)。
「生産性は1.7倍、稼働率はほぼ同じだが、単位時間当たりの生産性(加工個数)としては167%という実績が出ている」((株)三松・福岡)。
「EMLと比較するのは間違いだが、レーザ切断速度だけを見ると2.5倍は早く切れるようになった」((株)デンケン・愛知)。
「LC-2412αIIIの時と比べれば受注はすごく増えているのにスケジュールどおり納品できているのは加工が速くなった証拠で、加工スピードは抜群に改善されている」((株)アライ・愛知)。
「特に2.3mm以下の薄板に関しては加工スピードも、それまでのAPELIOやβと比べると数倍早く、想像以上の結果」(信栄産業(有)・広島)など、F1の加工速度を評価する声は数え切れない。...

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