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鉄道
JR 東日本、「スマートステーション実験棟」初披露
駅務関連機器で新たな板金需要にも期待




東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)は7月9日、JR東日本研究開発センター(埼玉県さいたま市)で「研究開発成果発表会2010」を開催。6月に竣工したばかりの「スマートステーション実験棟」が初めて一般に公開された。
「スマートステーション実験棟」初披露
「スマートステーション実験棟」 外観「スマートステーション実験棟」 外観
JR東日本は、2001年の研究開発センター発足時に設立されたフロンティアサービス研究所を中心に、次代の駅づくりへ向け研究開発を行ってきた。その成果として、「ホームドア高性能センサ」や「異常時案内用ディスプレイ」などが実用化した。しかし、「安全・安心に加えて、利便・快適や環境配慮などのお客さまニーズにトータルでお応えしていくためには、一体的・継続的な研究開発や、総合的・効率的な検証が必要」(同社プレスリリース)との判断から、実際の駅と同等の空間を有する駅型の実験設備「スマートステーション実験棟」を建設した。
同実験棟は主に、実際の駅のホームと車両を再現した「地平ホーム」と「橋上コンコース」から構成される。「地平ホーム」には、車両内におけるパーソナルな情報提供システムや案内サインなどを総合的に検討する実験用車両や、ホームドアなどホーム上の安全設備を設置。「橋上コンコース」には改札システムや案内端末など様々な駅設備を設置している。
ホームドア、「簡易ホーム柵」も設置
裏側から見たホームドア(開閉中)裏側から見たホームドア(開閉中)
板金業界との関連で興味がもたれたのが、すでに実用段階に入り、JR山手線の恵比寿駅(6月設置)と目黒駅(8月設置)に先行導入されたホーム安全柵(ホームドア)。ホームドアと車両の間のヒトの居残りや傘などの挟まれを検知する3次元エリアセンサ、正常・異常の状態監視を行うホームドア監視システムなど、実導入に先立って2008〜2009年にかけて行われた様々な実証試験の内容がパネル展示された。
また、コストや駅の構造上、ホームドアの設置工事が困難な場合に用いる低コスト型「簡易ホーム柵」も設置されている。各ドア前の両脇にセンサ付きのポールを立て、頭上に設置されたディジーチェーンカメラ(多数個カメラ)との連携により、ホーム端への侵入やホームからの転落を検知し、警報音を鳴らすと同時に現場の映像をモニタに表示する。...

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