〜モノづくりはヒトづくり〜

若手エンジニアとともに提案型のモノづくりを推進
YAGレーザによる全周・シールド溶接に特長

株式会社ひかり



結婚を機にアパレル業界から転身
竹内俊彰社長(右)と夫人の竹内美和取締役(左)竹内社長(右)と夫人の美和取締役(左)
「私は広島の出身で、父は造船会社の営業を担当していました。子どもの時分から父の仕事ぶりや造船の現場をよく目にしていましたから、モノづくりに関しては無縁というわけではなかった。大学卒業後は東京でアパレル関係の仕事に就きましたが、その時も『父親は造船の分野で売り込みをやっていたが、自分は興味のあるアパレルの分野で売り込みをやってやろう』という意気込みでした。父親の影響を多分に受けていました。就職してから約3年が経った頃、収入も安定してきたので、そろそろ身を固めようかと考え、大学で知り合った妻(美和取締役)の実家に挨拶に行きました。ところが、説得に来たはずが逆に口説かれてしまった」と竹内社長は同社に入社するまでのいきさつをにこやかに語ってくれた。
前後に長さ5mのL/UL(ローダー・アンローダー)を装備し、長尺モノの自動運転に対応した VIPROS-357前後に長さ5mのL/UL(ローダー・アンローダー)を装備し、長尺モノの自動運転に対応した VIPROS-357
「先代(岳父)は頑固で押しが強い人でしたが、直談判を繰り返すうちに人間味のある優しい人だと分かってきました。アパレルは好きで選んだ仕事でしたし、ちょうど仕事がおもしろくなってきた時期でしたから、当時はずいぶん悩みました。それでも、この会社でやっていこうと思えたのは、妻の存在と先代の人柄です。『この人たちの会社で一緒にやっていくなら大丈夫』と心から思えた。もちろん悔いはありません」。

JMCの体験-濃密なコミュニケーションと客観的な視座
Dr.ABE_Bendが自動作成した曲げ加工データをHDS-2203NTで呼び出して加工するDr.ABE_Bendが自動作成した曲げ加工データをHDS-2203NTで呼び出して加工する
それまで携わっていたアパレル関係とはまったく異なる業界。25歳で入社したとき、岳父の薦めを受けて職業訓練法人アマダスクールが主催するJMC(Junior ManagementCollege)を受講する。「22年も前のことですし、冷静に分析することはできませんが、JMCの体験から大きな影響を受けたのは確かです。それは決してマイナスではなかった。当時はよく理解できなかったことも、後から振り返って見るとJMCでの体験があったから乗り越えられたと思い当たることがあります。3週間ほどの受講期間中はほとんど缶詰で、講師の方や同期生と否が応でも話さなくてはならない。立場をともにする者同士が長期間、四六時中一緒に過ごして、朝から晩まで徹底的に話し合う機会は後にも先にもJMCだけです。しかも、分単位のスケジュールで濃密なカリキュラムが組まれていて、交わす会話も中途半端なものでは済まされない。...


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