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シフトグローバルの先駆者―インドネシアでプレス事業15年の活況
「板金」も進出するか、“面白さと悩ましさ”で迷う

梅田工業株式会社



シフトグローバルの先駆者
梅田燿敬社長梅田燿敬社長
板金やプレスとともに生産管理や見積りのソフト「F.P.I.sys(Factory Production InformationSystem)」と製造業向け簡単見積りソフト「どんぶり君Pro」を開発・拡販する。現在は40社以上の得意先から月間3,500 〜 4,500アイテムを受注し、平均的なリードタイムは12日間程度。
1995年にインドネシアに進出し、2001年に工場増築、広い工場に3〜150トンのプレスマシンを50台以上導入、2輪・4輪車関連の電装パーツを中心とした量産を行う。現工場1,820坪、さらに隣接工場3,200坪を購入し、新工場を建設中。先進ITの活用と融合をツールに、業界に先駆けた海外進出で成果を上げている梅田社長に話を聞いた。

国内も利益率は改善傾向
プレスマシンが整然と並ぶプレスマシンが整然と並ぶ
―国内の方はいかがですか。
「そうですね。かなり良くなっている感じで受注もかなり上向いてきているようです。リーマンショックの痛手は40%減くらいに留まり、今では、ほぼ、従来並に回復してきています。しかし、仕事量は増えてきているのに価格が下がり、利益率はほとんど改善せず、やってもやっても、売上は『これだけしかないの?』という感じです。主な業種は半導体の製造装置・検査装置関連で、これらはかなり回復を感じられます。他の電子工学関連も上向いてきましたが、受注競争が厳しく利益確保に頭を痛めています」。

インドネシアは好調
―インドネシア工場が順調で、仕事も拡大しているとお聞きしていますが。
「プレスの仕事が順調で、特に2輪車の伸びが凄く、規模を拡大する必要性が出てきました。たまたま、隣接工場が空いたので、土地・建物を譲り受け、一体の工場を建設中で、今回の投資は土地・建物・設備などで総計5億円くらいになります。仕事は精密順送小物プレスで2輪・4輪車の電装部品・小型モータ部品・リレースイッチ部品などを製作、多いモノは150万個、平均で20万個くらいです。ここ1年くらいは、今までだったら日本でしかつくれないだろうと思われていた難易度の高い部品の製作依頼が多くなっています」。
「板金部門に関しても、進出するとしたら『今』が絶好の時だと思います。中国の活況は毎日報道されておりますが、ASEAN諸国・インドも好況で、国民の所得が上がり、5年前と比べると購買層が格段に増えています。各国が社会インフラに力を入れ始めている今は本当にチャンスだと思います」。...

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