〜TOPICS〜



国際経済
板金部材の国際調達にも大きく影響するFTA



東アジアを巻き込むFTA
年代別・FTA発効件数の推移/ WTO年代別・FTA発効件数の推移/ WTO
年代別・地域別のFTA発効件数/ WTO年代別・地域別のFTA発効件数/ WTO
韓国や中国、ASEANとの厳しい競争に晒され、生産拠点を東アジアに移している日本企業にとって、長期的な成長戦略を描くためには東アジアの貿易自由化を進めることが重要なテーマとなっている。
世界経済のボリュームゾーンが中国・インドなど新興諸国に移り、世界経済の成長エンジンは東アジアへとシフト。日本は東アジア・北米・欧州の3地域との貿易が全体の80%を占めているが、先進国同士の関係にある北米・欧州とは異なり、東アジアとの貿易は“関税”が大きな障害となっている。単純平均した関税率はアメリカが3.6%、EUが4.1%と1ケタ台となっているのに対し、東アジアでは軒並み2ケタ台。日本製品は貿易額の多い東アジア地域において最も高い関税を課されてきた。
経済のグローバル化が進展する中では自由貿易体制の維持・強化は重要だ。本来はWTO(世界貿易機構)の包括交渉で関税が撤廃されることが望ましいが、全会一致を建前とするWTOでは加盟国相互の利害を超えて関税撤廃を実現するのは難しい。
WTOで実現できる水準を超えた、あるいは現状、WTOがカバーしていない分野で連携強化を図る手段としては、2国・地域間での交渉による“FTA(自由貿易協定)"締結が一般的となっている。...

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