〜2010年新春アンケート調査〜

「景気は緩やかに回復する」、「回復する」は36.6%にとどまる
受注減少・競争激化・収益減少のジレンマに悩む




2009年下期から緩やかに回復基調
1.2010年の国内景気の見通しについて(%)1.2010年の国内景気の見通しについて(%)
「Sheetmetalましん&そふと」編集部では、毎年1月号で「板金業界の景気見通しアンケート調査」を発表している。今年も昨年末に450社を抽出し、インターネットを使って調査を実施した。
今年は2008年9月15日のリーマンショック以後の世界的な景気後退を受けて、日本経済がピークだった2007年に対して7割程度の規模に収縮した。板金業界では2009年上期で仕事量が平均5割減、10月以降は半導体製造装置業界など一部で受注が回復、仕事量は7割程度まで回復してきたが、それが本格的な景気回復への序章なのか、一時的な回復なのか見えていないのが実情である。先行きへの不安がトリガーになっているのか、アンケート調査の回答者は135社・回答率は30.0%となった。以下にアンケート結果を紹介する。

「横バイ」、「悪化する」が40%
合わせて36.6 % の回答者が2009年に対して2010年は「回復する」としている。しかし、「横バイ」、「悪化する」を合わせた40.4%が「回復する」とは見ておらず、先行きに厳しい見方をしている。

欧米やBRICsの景気頼み
2.景気回復のポイントとして注目している点(%)2.景気回復のポイントとして注目している点(%)
2010年も、内需よりも外需の動向がポイントとなると考えている経営者が多いことが分かった。これからの日本をどのような国の姿にしようとしているのか、長期戦略が見えていないだけに経営者にも大きな不安があるようだ。

為替相場は66.7%が現状維持か今以上の円高を予測
景気見通しのポイントとして外需を挙げているだけに「為替」の動向が気になる。機軸通貨として長年世界経済をリードしてきた米ドルも、アメリカ経済にパラダイム転換が起き、世界経済に対するBRICsの影響が際立ってくる中で、機軸通貨としての重石が取れかけている。それだけにドルに連動した円の動向が気になる。...

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