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CDサービスで提案営業に注力
溶接レス構造のブラケットを考案、知財・特許として出願済み

有限会社平野製作所



平野正春社長平野正春社長
平野利行専務平野利行専務
設計段階から対応できる体制
同社の得意先は首都圏が主で、150社あまり。受注する主要製品は、油圧ショベルなどの建設機械や、ホイルローダー、アスファルトフィニッシャーといった道路機械のエンジンカバー、外観カバー、エンジンブラケット、ステーなどの板金部材の他、農機具のエンジンカバー、航空機用特殊車両、消防車両、立体駐車場に使われる板金製品など。同社はこれらのパーツ加工からサブアッシーまで対応している。
加工はSS材、SPC材などの鉄板とSUS304、430などのステンレス材。鉄板は1.0mmの薄板から最大32の中・厚板まで、ステンレス材も1.0〜20mmまでに対応する。
2007年に高速・高精度ハイブリッドドライブシステムを採用したネットワーク対応型ベンディングマシンHDS-2203NTを導入。同機には板厚のバラツキを荷重変化として検知し、D軸を制御するTDS(板厚検出装置)を搭載しており、中・厚板の曲げ加工に際して仕上がり角度の安定化を実現。この機能を使い最大16mmまでの厚板の曲げ加工を高精度に行う。
2009年には、溶接構造物の製作に欠かせないフラットバーや鋼管、アングル、チャンネルなどの定寸加工に対応するため、パルスカッティングによる切削抵抗低減効果と、ダブルコラムガイド採用の高剛性フレームによる高速切断を実現したPCSAW-430を導入。数モノには45〜200トンのプレス8台で対応する。また、立形マシニングセンタによる機械加工、精密製缶・精密板金加工とアーク・TIG溶接ロボット9台による溶接加工、下塗り塗装、組立などを行って、セット発注に設計段階から協力できる体制を採っている。

パンチングマシンEM-2510NT、ビニールで保護された大板を加工パンチングマシンEM-2510NT、ビニールで保護された大板を加工
エンジニアリング能力を生かした提案―CDサービス
8年前から取引が始まった建設機械、道路機械関連は売上の4割を占めるまでになったが、2009年4月以降は9割ダウン、4〜6月期の総売上はピーク比で半減した。そうした中で建機メーカーとそのグループ会社を中心に、従来の得意先および新規の得意先に対する提案営業も兼ねたCDサービスを実施している。...

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