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川崎重工業、アメリカPATH向け新型車両の初編成を引き渡し


川崎重工業の新型車両PA-5川崎重工業の新型車両PA-5
現地法人Kawasaki Rail Car,INC.(KRC)を通じて、ニューヨーク・ニュージャージー港湾局ハドソン横断公社(PATH)向け、新型電車PA-5の初編成を引き渡した。
PA-5は、2005年5月に受注した340両のうちの第1編成8両で、ニューヨークとニュージャージーを結ぶ通勤路線で営業運転される。ステンレスの車体に信頼性の高い制御装置や空調装置、ドア開閉装置、放送装置などを備え、安全性や快適性に配慮している。今回引き渡した第1編成は初編成であることから、兵庫工場で製作から試験までを行ったが、残りの量産車332両については、車両構体製作をリンカーン工場(米国ネブラスカ州)で、機器取付け・艤装など最終組立・試験をヨンカース工場(米国ニューヨーク州)でそれぞれ行う計画。
川崎重工業は1984年にPATHより初めて電車(PA-4)95両の製造と、既存の電車248両の改修工事を受注。PA-5の引き渡しにともない、既存の電車(PA-1、PA-2、PA-3)は老朽化のため順次廃棄されることから、2011年の完納によりPATHが保有する電車はすべて川崎重工業製に置き換わることになる。
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