〜板金業界の次世代を担うJMC 修了生- 第2 回〜

大手電機メーカーSE出身の後継者
職人気質の現場でデジタル化を推進




「板金加工部品の部」で金賞を受賞した「HOUSE」川上 正社長(左)と川上竜介さん(右)
1976年生まれの川上竜介さんは現在33歳。2008年2月に開講されたJMC(Junior Management College)第103期を修了した。
鶴岡工業高等専門学校では制御情報工学を専攻。機械工学科から分かれてできた学科だったため、機械工学のカリキュラムをベースに機械制御と情報技術を学んだ。活発で好奇心旺盛な気性から、1年次から4年次まで、NHKが主催する創成期の「ロボットコンテスト」に毎回参加した。
「モノづくりが好きだったんです」と川上竜介さんは語る。「小さい頃から、家業の手伝いもしてきましたし、父親の働く姿を見てきました。硬くて重い鉄を加工している様子を見て『すごい、すごい』と思っていました。父親をはじめ、従業員の方々を尊敬の目で見ていましたし、親しみも感じていました。『いずれ自分が家業を継ぐんだ』という意識も持っていました。高専で学んでいた頃はIT業界が真っ盛りで情報系の仕事が花形とされていましたから、それに比べると板金加工業は決して華やかではない。しかし、もともと私自身はモノづくりが好きでしたから、ネガティブなイメージは決して根強いものではありませんでした」。
池田則正社長(中央)を囲んで大関さん(左)と皆川工場長(右)射出成形機付属のプレス機用カバー
大手電機メーカーのSEとして9年の実績
鶴岡高専を卒業してから、「自分が学んだことで食べられるようになってみたかった」という竜介さんは、大手電機メーカーで21歳から30歳までの9年間、SE(システムエンジニア)として勤務した。...

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