〜業界特集 環境負荷低減を目指す板金工場〜

エコマシン、エコプロダクツへの関心も高まる




「板金加工部品の部」で金賞を受賞した「HOUSE」アルファプロデュース汲フ工場屋上に設置された96枚の太陽光パネル
環境負荷低減を目指す板金工場
オバマ大統領が提唱したグリーンニューディール政策でクローズアップされたクリーンエネルギー関連のビジネスが世界的に注目を集め、板金業界でも太陽光発電や風力発電などを工場敷地内に設置して、環境負荷低減をアピールする動きが見られるようになってきた。
東京都では昨年6月、「東京都環境確保条例」の改正を可決。年間エネルギー消費量が石油換算で1,500?以上の大規模工場やオフィス、施設に対して、CO2排出量削減の数値目標を都に提出することを義務付けることになった(削減義務の開始は2010年4月1日から)。大手企業でも協力会社へ発注する際、従来のQ,C,Dに加えて、製品1個あたりを製造するのに要するエネルギーから割り出されるCO2排出量を算定し、排出量が少なく環境負荷低減に努力している企業に優先的に仕事を出そうとする動きも現れてきている。
そこで、これまでに小誌が取材した板金企業の中で工場内に太陽光発電装置を導入した3社の事例を改めて紹介する。

環境負荷を軽減しながら顧客満足度を高める“ECO-Q,C,D”−(株)マキノ
(株)マキノ(代表取締役・牧野拳一郎氏、東京都町田市小山ヶ丘3-10、Tel 042-798-5611)は創業以来、「生産社会に密着した金属加工業」を理念に掲げ、板金工程において品質はもとよりスピードをモットーとした“即日板金”という超時短生産を実現している。同社は2006年、現在地に最新のハイテク板金工場を竣工。敷地面積6,970u、延床面積3,960u。敷地の半数は牧野攻会長が造成した四季を彩る植栽。3階建ての工場屋上には今年1月に増設が完了した太陽光発電用のソーラーパネルが1,200uにわたって敷き詰められ、出力100kWの太陽光発電によって工場で使用する電力の一部を自前で調達できる。...

つづきは本誌2009年7月号でご購読下さい。