レポート JIMTOF2008
慎重ながら設備投資意欲は衰えず/板金はレーザマシンに注目



JIMTOF開催・過去最大規模
 IMTS(米国国際製造技術展)、EMO(欧州国際工作機械見本市)とともに世界3大工作機械見本市と謳われるJIMTOF2008(第24回日本国際工作機械見本市)が、10月30日(木)から11月4日(火)までの6日間、東京ビッグサイトで開催された。
 今回の出展者数は829社で前回を36社上回り、展示規模でも47,079m2と前回を1,000u上回り、最大規模となった。東京ビッグサイトの全ホールではスペースが足りず屋外に特設会場を増設、日本国内はもとより国内外の企業が鍛圧板金機械、工作用機器、工具類や測定機器類などの周辺機器を出展した。
 景気の悪化から来場者数が心配されたが、6日間の来場者数は142,408人。開催日数が2日短縮されたにもかかわらず前回を11,500人上回った。

実体経済の踏ん張りに期待
LC-4020F1NTの実演時には黒山の人だかりLC-4020F1NTの実演時には黒山の人だかり
 開会式、レセプションのスピーチでは、主催者である(社)日本工作機械工業会の中村健一会長をはじめ各界の来賓が、現在の厳しい経済状況に言及する一方で、今後の日本経済の回復には製造業に代表される実体経済の踏ん張りが欠かせないと「製造への回帰」が強調された。

人材の育成に意欲
 製造業における人材の育成が急務であるという共通認識は強く、今回のJIMTOFでは参加企業27社が全国から学生448人を交通費・宿泊費支給で招待し、「JIMTOFみどころガイダンス」やリクルートセミナーを開催した。
 会場では、町の小さな鉄工所を舞台にした漫画「ナッちゃん」の作者、たなかじゅんさんを招待してサイン会や作品の展示も行われた。作者のたなかじゅんさんが「不幸や苦労の安直表現としての町工場や鉄工所のイメージを払拭したかった」「モノづくりの楽しさや工夫することの楽しさにスポットを当てた」と語る本作の展示は学生たちにも好評だった。...

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