〜特集:「LC-F1NTの加工例拡大」〜

機械式駐車装置の需要が伸びる
縞鋼板や中・厚板部材加工が多い



駐車違反取り締まり強化も追い風
図1 機械式駐車装置8種類の設置実績図1 機械式駐車装置8種類の設置実績
 平成18年6月から実施された道路交通法改正による駐車違反の取り締まり強化によって、駐車場サービスの中でもコイン式駐車場に対する需要が急増し、この先さらに増加するといわれている。24時間の監視体制が必要なことから、防犯対策の問題点をどう克服するかが課題といえるが、同時に所在地や空きスペースなど、駐車場情報の伝達サービスにITシステムを応用しカーナビに向けた情報サービスが実用化され始めている。効果的な情報提供による需要の拡大は同時に交通環境の円滑化にもつながるため、警察や行政などと協力しての取り組みによって需要の拡大が見込まれている。こうした駐車場への関心が高まる中で注目されているのが立体駐車場業界。立体駐車場は大きく分類すると機械式と自走式があり、業界団体である立体駐車場工業会は狭い土地を有効に活用できる機械式駐車場の普及を進めている。機械式駐車装置は、駐車場として利用する土地の広狭等の状況及び経済性などの種々の条件を考慮しながら選択できるように機種は豊富で、大きく8機種に分類される。(図1)

機械式駐車装置は大きく8機種がある
普及が著しい二段方式の駐車場普及が著しい二段方式の駐車場
 「垂直循環方式」(図2)は自動車を駐車させる複数の機器を垂直面内に円形または長円形に配置して、連続循環させる方式。特殊なアタッチメントを持つ大型エンドレスチェーンに機器を吊り下げて循環移動させ、機器に設けたガイドローラとガイドレールによって循環移動する時に発生する機器の横揺れを防いでいる。垂直循環方式は、自動車が搬器に乗り入れる位置によって、下部乗入式、中間部乗入式、上部乗入式の3形式に分類される。中間部乗入式と上部乗入式は地下部分の有効活用を考慮した方式。
 「多層循環方式」は、循環の形状によって円形循環式と箱型循環式があり、円形循環式は連続的に循環するため、入出庫処理の時間が短く、円滑性を重視する用途に適し、一方円滑性は多少犠牲にしても空間の利用効率を重視したい場合には箱型循環式が適している。...

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