〜Industrial Trend 〜
日本の太陽電池メーカー後退 地球温暖化を防止するためCO2排出ガス規制が世界的に進む中で、化石燃料の使用を抑制して自然エネルギーである太陽光を活用した代替エネルギーに対する関心が高まっている。シャープは太陽電池セルの生産量で世界トップであったが、2007年度生産累計値でドイツの企業Qセルズに1位を奪われ、2位となった。3位には中国のサンテック・パワー。Qセルズの生産量は389MG(メガワット)、シャープは363MGであった。シャープと同様、他の日本メーカーも失速し、京セラは3位から4位となり、5位三洋電機、6位三菱電機に7位の台湾のモーテックが猛迫してくる模様。 日本メーカー後退の原因には国内市場の伸び悩みと、シリコン調達の低下が挙げられる。国内市場の伸び悩みは、1994から2004年まで続いた「住宅向け設備の補助金」(農業通産省)を2005年度で打ち切ったことによる。シリコン調達の低下は、太陽電池と同じくシリコンを材料とする半導体需要との競合により、シリコンメーカーの供給体制が需要に対応不足であったことにある。また、シリコンメーカーとの長期契約に出遅れた要因もある。... つづきは本誌2008年11月号でご購読下さい。 |