〜特集:「F1の加工例拡大」〜

環境(製鋼原料)から部分加工の事業、
F1導入で製造比率を拡大

山陰総業(有)



来海智社長来海智社長

LC-3015F1NT+ASF-3015F1LC-3015F1NT+ASF-3015F1
  製造事業と環境事業を大きな2本柱として事業拡大している同社は、1905年(明治38年)に農具の鍛冶屋として創業、1938年からは鉄屑回収業を開始した。1975年から大手農機具メーカーへのコンバイン、トラクターなどの0.3o〜65oまでの鋼材販売から板金プレス加工へ本格参入するようになった。現在では、製造事業部が売り上げの50%を占めるまでになり、レーザ加工やガス溶断などの加工技術によって島根県東部のジョブショップとして多品種少量生産に対応している。一方で、循環型社会への関心が高まるようになり、2001年に建物解体業に参入。2002年には産業廃棄物の回収運搬業、2003年には産業廃棄物再生事業などの資格を取得、新時代にマッチした事業展開を行い産業廃棄物の回収・分別再生処理リサイクルへの流れを一貫して行っている。収集された製鋼材量は電炉メーカーおよび高炉メーカー、鋳物鋳造メーカーに供給している。
最近は鋼材需要が世界的に逼泊する中、スクラップ価格も上昇し、現在では同社売り上げの50%を環境事業が占めるようになっている。しかし、鋼材価格は市況で大きく変化するだけに同社としては中・長期的には製造事業部を育成強化することを計画している。

100周年を機に
F1で切断加工した鯱F1で切断加工した鯱
  同社は平成19年に中国経済産業局から「中国地区の歴史ある中小企業」として同地域から選定された14社に選ばれ顕彰を受け、100周年の宴を催した。それをきっかけに今年8月には子息の智氏が3代目社長に就任した。
「私は企業人の前に、人として足りないものは何か、人としてどうあるべきか、などを考えてやってきました」と語り始める社長は昭和57年に入社以来、現場・営業を中心に社業を盛り立てている。...

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