〜Industrial Trend 〜

稼働中の昇降機は73万台以上




普及台数540万台
昇降機の国内設置台数の推移昇降機の国内設置台数の推移
 平成19年現在、全国で稼働していると推測される昇降機は、約73万台にもなっている。建築物の高層化、大規模化に伴い、エレベーター、エスカレーター等の昇降機は目覚ましい普及を遂げ、19年では1年間に、約4万台も設置されている。昇降機は身体障害者や高齢者にも広く利用され、公共的性格を帯びた縦の交通機関として市民生活に密着、社会的必需施設としての重要性が認識されている。かつてエレベーターは蒸気機関や内燃機関などで直接駆動されていたが、現在ではほとんどが電動モーターによって駆動されている。また駆動方式は「ロープ式」が主流で、つり合いおもりを使用した「トラクション式」と、巻胴(ドラム)にロープを巻き付ける「巻胴式」に分けることができる。トラクション式の機械室ありタイプは、「かご」と「つり合いおもり」の重量をバランスさせ、上部に取り付けた巻上機で効率よく駆動する、エレベーターのもっとも基本的なタイプ。システム構成も簡単で、低層ビルから超高層ビルまであらゆるシーンで活躍している。ロープ式の機械室なしタイプは、機械室が不要になり、建築上部の突出物がないので北側斜線制限・日影規制の影響がなく、また、建築上部に荷重がかからず昇降路を自由に設計できるタイプ。...

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