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平成20年度の機械工業生産額見通し2.6%増の89兆3,842億円
エネルギー、環境分野への設備投資が高水準




図1 機械工業における生産額と輸出額の推移図1 機械工業における生産額と輸出額の推移
 社団法人日本機械工業連合会は、このほど平成20年度生産額見通しの集計結果(調査時点平成20年5月)を発表した。
<平成19年度の生産動向>
 日本の機械工業は主として海外需要に牽引され増加基調が続く企業収益を背景に、内需面での企業の設備投資と底堅い個人消費に支えられた。輸出もアジア向けを中心に概ね堅調に推移した。エネルギーをはじめとする資源価格の高騰という懸念材料はあったものの、生産は拡大基調が続いた。こうした中で平成19年度の機械工業生産額は前年度比4.5%増の87兆1,532億円となった。

<平成20年度の生産動向>  日本の機械工業は原油・資材価格の上昇やサブプライムローン問題による影響が懸念されるものの、アジア、欧州、産油国向けを中心とした輸出の伸びや堅調な民間設備投資に支えられ、エネルギー、環境分野への設備投資も高水準を維持すると見られることから、生産は緩やかながら拡大基調が続くと見られる。こうした中で平成20年度の機械工業生産額は前年度比2.6%増の89兆3,842億円となる見通しである。(図1参照)

一般機械
 一般機械の生産額は前年度比(以下同様)3.1%増の16兆9,545億円となる見通し。機種別にみると、ボイラー・原動機は製造業等の産業用設備の増加に加え外需も増加し、ボイラー・タービン、内燃機関ともに更新需要が高水準で推移することから17.1%増、土木建設機械は引き続き新興国の資源開発とインフラ整備は衰えを見せず、マーケットの拡大により海外需要を押し上げることから8.4%増、化学機械の内需は省エネルギー化や環境対応など設備の近代化が進み、外需も産油国・新興国の旺盛な設備投資意欲が持続するものの、前年度の反動減もあり2.5%減、合成樹脂加工機械は内需が自動車の電子部品の増加や軽量化などを背景に増加、外需もアジアを中心にIT産業や自動車産業、化学工業などの需要が堅調に推移し2.5%増、印刷・製本・紙工機械は国内、海外の市場ともに不透明感が強くなってきており、...

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