〜Sheetmetal world〜

自社製品部門とサービス部門を中核とした上場会社
2003年に導入した、アマダ製マシンに信頼と満足を実感




アメリカでMBAを取得して創業
Komgrich Phongratanadechachai CEOKomgrich Phongratanadechachai CEO
 2006年、タイ証券取引所(SET)に上場した同社は創業13年目の会社である。Komgrich CEOはタイの大学を卒業後アメリカの大学でMBA(経営学修士)の資格を取得、帰国後City Steelを設立した。タイ経済の発展と共に企業や店舗で材料や仕掛品、製品を保管・管理するために棚の活用が進んでいるのにヒントを得て、今後は棚の需要が拡大すると考え、棚を開発して製造販売するとともに棚をベースとした自動倉庫を開発、製造・販売する事業をスタートした。特に、重量物の材料や製品を管理する棚に絞ってビジネスを展開すると共に事業を拡大、大きくは1.高速道路などの建設に使用するコンクリートを養生する型枠を製造する型枠製造事業。主な顧客は建設業者。2.棚やパレットとその部品を製造する棚・パレット事業。主な顧客はトヨタ、日産、いすず、ホンダ、BMWなどの自動車メーカー。3.スチールサービス事業。コイル材から顧客が望む寸法の鋼材を切断、穴あけ、折り曲げ加工をして必要な部品を受託加工する事業。4.スチールプロダクト事業で切断、抜き、曲げ、溶接・組立、塗装まで行って完成品を製造する事業。5.メタルトレーディング事業。主に鋼材卸の事業で鋼材のみならず、ステンレス鋼などの卸も行っていて、主な顧客はプレス加工業者や板金加工業者。この事業は、以前は父親が行っていたが、City Steelが買取、事業を拡大してきた。

現在は3事業部門で事業展開
FO-3015NTFO-3015NT
 SETへの上場を果たしてからは、倉庫、物流関係の装置、製品を製造するCity Steel Products部門と、約2,000社にも及ぶタイ国内企業のニーズに対応した鋼材加工サービスを行うCity Steel Products Service部門と、財務・会計を行うファイナンス部門の3部門となっている。事業の99%はタイ国内企業相手のビジネスで、海外企業との取引額はわずかとなっている。
 発足当初の売上げは100万※THB(323万円)で、従業員は30名だった。SETに上場した時の資本金は3億THB(10億円)に達し、売上げが07年度で8億THB(25.8億円)となった。上場後、本社から10kmほど離れた場所にMark Worldwideというグル−プ会社を設立し、自社ブランドによる棚や自動倉庫の製造・販売活動を行う計画を立て、製品を製造するための新工場を2006年に着工、工場が完成した。しかし、経済環境が厳しさを増してきたことから同社の投資委員会が当面の設備投資の凍結を決め、現在は機械設備も購入を含めて設備投資をペンディングにしている。...

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