〜Sheetmetal world〜

08年度は前期比で二桁成長
日本の大手企業から相次ぎ設計・組立までの製品をセット受注




国内及び日本からの仕事が減少
天海秀樹社長天海秀樹社長
 タイ経済はサブプライム問題、原油をはじめとした原材料価格や穀物相場での価格高騰など、国際経済の急速な変化の影響で減速している。日新電機タイも国内経済の影響を受け、売上げの46%を占める部品事業部門では国内受注が40%以上も減少している。特にタイに進出している日系の建築金物メーカーからの仕事が内需の落込みに加え、日本向けの輸出が建築基準法改定で住宅着工件数が大幅に落ち込んだ影響を受け減少している。その一方で、厳しい経済環境で更なるコストダウンに迫られている日本企業は、部材調達の国際化をさらに加速している。その結果、同社のように設備力、品質管理能力を含め国内企業と同等の力を備えている日系企業を調達先として選任するケースが増える傾向にある。

板金主体の部品事業が売上げの半分に迫る
3次元CADを使った受託設計3次元CADを使った受託設計
 同社は1987年10月、受変電設備、調相設備、制御システム、ビーム応用装置のメーカーである日新電機株式会社(社長・天野嘉一氏)97.6%、住友商事2.4%の出資で設立された。07年の事業別売上げ比率でみると親会社である日新電機向けの受変電機器事業19.2%、東南アジア向けコンデンサバンク(受変電機器事業)10.0%、板金加工を主体とした部品事業が46.3%、自動車用ハーネスを搬送するためのパッケージング事業5.89%、バスダクト事業8%、FC サービス事業9.2%、設備設計サービス事業0.8%、設備事業が0.8%となっている。2005年度の売上高は6億8,908万THB (22億3,951万円)、06年度は7億4,150万THB(24億987万円)、07年が7億5,260万THB(24億4,595万円)となっており、08年に関しては8億3,700万THB(27億2,025万円)の売上げを見込んでいる。05年〜07年の2年間の伸び率が9%と1桁に止まっているのに対して07年〜08年は11%との伸びを示している。タイ国向けの仕事が40%減と大きく落ち込む中でその落ち込みをリカバーし、さらに二桁の売上げ増を支えているのが日本の大手電機メーカー2社から新たに発注されるようになった大型物件。...

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