〜SHEET NOW〜

若き二代目が最新の設備でIT化を推進
SheetWorksでモノづくりの見える化に拍車




 保冷トラックのボデー枠、バンパーといった輸送機器関連から自動車部品の生産設備のカバー関係、配膳車などの厨房機器部品、高圧ブレーカー部品、工作機械のオイルタンクやロボットのアーム溶接など、業種・材質に関わらず板金から溶接組立の完成品へと仕上げる。多品種少量で、いろいろな製品・部品作りに関われる半面、品数の多さと短納期による対応に追われている−と語るのが昨年2代目の社長に就任した稲垣和彦氏と創業者(実父)である稲垣光孝会長。

『個人の名前が残る仕事』を、と心機一転
工作機械のオイルタンク工作機械のオイルタンク
 生まれ育った地元群馬で12年間サラリーマンをしていた稲垣光孝会長は、「このままでいいのだろうか」と考え初め、独立を決意した。きっかけは、会社(組織)の中では自分というものの存在価値が薄れていく寂しさを感じたから、と話しだす。そして、比較的安価に設備できる溶接に決め、地元の鉄工所で3年修行をした。そして23万円で溶接機を購入、農家だった実家から100坪譲り受け自分で工場を建て、昭和52年に個人会社で溶接業を創業した。しかし、縁故も技術もない新参者、近在の鉄工所を『何か仕事はありませんか』と営業、3年くらいしてやっと安定して仕事ができるようになった。

アマダの機械に出会ったのが転機
 溶接の仕事だけをこなしていたが、やがて、その前工程である板金加工の仕事もしてもらえないか、という話が増え、それなら板金機械も必要となってくる。出入りしていたアマダの営業マンに誘われ伊勢原の展示場に行き、板金機械を見て感動、新品のベンダーと中古のシャーリングを導入して板金に踏み入った。「やがて厨房機器メーカーから配膳カートの仕事を戴きました。...

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