〜特集:「転換期を迎えた板金業界の板金部材調達」〜

シングルパンチプレスHMX-3510NTで生産性20%改善
次は曲げ工程が課題

(株)高木製作所



燒リ正三郎社長燒リ正三郎社長
 医療機器、分析機器、半導体製造装置、印刷機械や製版機械などに使われる各種精密板金製品の加工と、レーザ溶接による高精度な小物から大物までの部品加工、および、仕上げ加工を得意とし、高品質と短納期で顧客満足度を届けます―と会社案内にも謳っている同社へは8年ぶりの訪問。新しく入った機種とともに仕事の変遷を営業部長の藤田 仁さんに話を聞く。

創業まで
CTPのカバーをTIG溶接する社員は防具着用CTPのカバーをTIG溶接する社員は防具着用
 燒リ社長は学校卒業後、配電盤などの板金筐体加工を行っていた会社へ入社、いつかは自分で独立して会社を持ちたいと計画していた。6年ほど経過した頃、機が熟したと判断、社長の理解を得て、社内外注工として仕事をもらい貪欲に働いた。開業資金を溜め、当時の仲間、現永田工場長、藤田営業部長の2人にも参加してもらって昭和52年に個人会社を設立。設備はシャーやセットプレス、ブレーキに溶接機。それでも必死に営業開拓に励んだ。仕事が安定して「続けられる」と感じたのは苦節3年後、知り合いの紹介で各種印刷機械、製版機械関係の大手から仕事を廻してもらえるようになってから。2年後には直に口座開設してもらい、手狭になっていた工場も移転、有限会社として法人化、本格的に板金加工業へ驀進していく
相見積もり、当然。Q,D,Cを満足させることが使命
大型カバーは二人がかりで曲げられる。この製品は4方曲げ大型カバーは二人がかりで曲げられる。
この製品は4方曲げ
 同社の安定した事業推進のきっかけとなった大手印刷機械メーカーからの発注状況に関しては、
「今でも順調にお付き合いさせていただいています。最近はサブアセンブリまで望まれるところも出てきています。そんな場合、機械加工から電装配線、組み立てもあって、当社だけではできない加工もあるので、当社のネットワークで協力工場さんに頼む場合もあります。仕事の流れとしましては資材から仕事が発注され、それぞれの持分を加工して組み立て協力会社へ納品、そこで組み立てされて発注元に一括納品しているものもあります。最近得意先の...

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