〜特集:「工作機械カバー業界の板金部材調達」〜

工作機械カバー製作を
内作と外作に振り分け利益率を高める
最新の設備で24時間稼動実現

金沢スプリング(株)



伊藤直之社長伊藤直之社長
 工作機械カバーおよび外装品を手がける同社は、石川県内の中堅工作機械メーカー2社を含む発注元4社から、3次元板金ソリッドCADを活用した提案営業を行うことで受注を拡大している。顧客満足度を上げるために高精度なマシンを導入してQ,C,Dに対応し、「モノづくりのやり方をいろいろ研究し始めた」、という伊藤社長に話を聞いた。
  「抜き、曲げ工程までは、どこの機械を使っても、どんなやり方をしても高精度でスピードアップが図れるようになってきました。今、私が注目し始めたのは溶接・組立の工程です。ここをどうデジタル化していくか。アマダさんをはじめとしたメーカーの提案はどれも一理ある。しかし、その選択を誤らないようにしたい。溶接・仕上げ工程はいうならば板金工場の一番の儲けどころなので、ここにはお金をかけても『必ず回収でき、他社との差別化になる』と確信しているので、これからの主流になる考え方や設備の提案が欲しいです」。

3次元データで至急頼むというケース
NTベンダーによる曲げ加工NTベンダーによる曲げ加工
 「まだまだ、データは2次元データの方が多いです。2次元の場合、いただいてからも相手の設計担当に寸法の件や図面の詳細に関して問い合わせをすることが度々あります。しかし、担当者が不在では、しばらくは手がつけられない、というようなことも起きていました。当社の得意先である工作機械メーカーさんからは「これ、特急で頼む」という場合は3次元データを支給されます。SheetWorksがあるので3次元データが受け取れ、寸法は入っていなくても、こちらで読め、社内での作業時間が短縮できます。当社が3次元板金CAD SheetWorks、2次元対応の展開・ブランクCAM作成用にAP100 2台と作成された展開図に基づいて曲げ加工可否を行い、曲げ可能と判定された製品の曲げデータを自動作成するDr.ABE_Bendを導入しています。しかし、作成された展開図、立体姿図を加工支援に活用して、段取り、加工、操作のインテリジェント化を推進しようとした時に現場からすごいブーイングが起きました。しかし、使うほどに便利さが実感できたのか、「こんなに便利なモノやったんや」という社員の声が聞こえました。今ではこれらのシステムや支援情報は現場の必需品となっています」。...

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