〜特集:「工作機械カバー業界の板金部材調達」〜

大形工作機械のカバーが得意
Q,C,Dに対応した多彩なニーズに対応する

(株)ワカイ産業



機械板金の総合センター
屋嘉比良夫社長(右)、野村光正副社長、坂井雄一専務(左)屋嘉比良夫社長(右)、野村光正副社長、坂井雄一専務(左)
 今年創業40周年を迎える同社は「機械板金の総合センターとしてお客さまの要望する多品種少量生産から大量生産、アセンブリー納入まで的確に対応し、高精度・高品質を維持しつつ納期厳守でお応えしています」(屋嘉比良夫社長)の言葉どおり、地元の大手工作機械メーカー2社の工作機械カバーをユニットまたは一体カバーとして下塗り塗装までを行い納品している。この2社の他に得意先は約25社で工作機械カバーが受注の半分を占め、残りはパレットフィーダーやトラック自動荷物装置や専用台車などの各種産業用機械、輸送機械関連,筐体などの板金製品の加工、組立などを行っている。
 「創業4、5年してから工作機械メーカーから機械カバーの仕事を受注するようになり、一時期は売上げの80%を占めるまでになりました。しかし、工作機械は景気の先行指標といわれるように山、谷が激しい業界です。平成2年のバブル崩壊までの経営を通して1社依存による問題を痛感、取引先業種や企業を積極的に拡大しました。『こんなのないかな?』『こんなモノが欲しい』。『お任せ下さい!お客さまの製品に板金工作30年のノウハウを生かします』といったキャッチフレーズのパンフレットを作成して配布し、営業開拓に力を入れました。そんな努力が実ってもう1社の大手メーカーから仕事を受注することができました。当社の姿勢としては簡単なブラケット1個から複雑な板金製品まで、多品種少量生産に対応できるという能力をアピールすることでした」屋嘉比社長は同社の沿革、特長を語る。

設備力、技術力の整備と強化
AP100で作成された立体姿図AP100で作成された立体姿図
 多彩なニーズに対応するため進めてきたのが設備力、技術力の整備と強化。特に同社が得意とする工作機械カバーは平成に入ってから大きくその機能が変化して来た。従来は設計者が機械設計した片手間に機械構造を隠したり、安全のために覆ったりするという目的でカバーを設計し、板金工場に発注していた。ところが工作機械が重切削、高速切削に対応するようになって、切屑排出量が格段に増大するようになると、切屑処理のために高速クーラントを使用して大量の切削油剤を流すようになった。...

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