〜特集:「工作機械カバー業界の板金部材調達」〜

オークマ製の工作機械用板金を製造
JIT生産 ― 「今」の状態を確実に把握

オークマスチールテクノ(株)



工作機械需要の拡大
清水日出樹社長清水日出樹社長
 同社は今年1月に創業110周年を 迎えた工作機械メーカーであるオークマ(株)の100%出資の工作機械用板金製造を担う生産子会社として、平成6年に設立され、NC旋盤、マシニングセンタ、門形五面加工機などの全体カバーやタンクなどの板金部品の製造を行っている。工作機械の需要は欧米や国内に加えて中国、インド、東欧、ロシア、などの新興市場からの需要の拡大に支えられて、この5年は好調な受注が続いている。中長期的に見ても工作機械の需要はグローバルに拡大していくと見られている。これに対応して同社はパンチ・レーザ複合マシン、プレスブレーキやCAD/CAMなどの設備の導入を進め、生産高は5年前の3.5倍に拡大し、更なる高精度への追求やQ,C,Dの徹底追求を行っている。

月間12,000件の注文に対応
角度インジケータBi-Jを装備したHDS-2203NTは追従装置付で長尺製品の曲げ加工にも対応できる角度インジケータBi-Jを装備したHDS-2203NTは追従装置付で長尺製品の曲げ加工にも対応できる
  同社がオークマから受注する板金カバーなどの件数は月間12,000件、1日当たり600件にも上っている。板金製造の要求リードタイムは2〜4週間で平均3週間、ロットサイズは平均3個、半数以上がロット1個という典型的な多品種少量生産となっている。また、同社では見込み生産は一切行わず、受注の都度生産する個別受注生産方式をとっているため、無駄な在庫などを発生させないJIT生産・JIT納入を行っている。一方、オークマの機械の組立リードタイムを短縮するため、最近はでき上がった製品を組み付けて納入するモジュール生産が増加し同社でも月に300台以上の組み付けが行われている。...

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