〜特集:「建設機械業界の板金部材調達」〜

中・厚板の建機部材を一貫生産

8台のレーザ切断機と11台のガス切断機が24時間360日稼働

芝浦シヤリング(株)土浦事業部



建機部材の加工が9割以上
火口を何本も備えたガス切断機が厚板を切断する火口を何本も備えたガス切断機が厚板を切断する
 建機業界は2002年以降、海外需要が大幅な伸びを呈して生産が拡大している。この増産基調の中で6mm以上の中・厚板材料を使って油圧ショベルに使われるアーム、ブーム、トラックフレーム、メインフレームなどの板金製缶部材の切断、プレス加工、曲げ加工、機械加工などを行っているのが芝浦シヤリング土浦事業部土浦鋼板部土浦工場である。そこで、同社に伺い話を聞いた。
 同社は昭和7年に創業されシヤーリング、ガス切断機、プラズマ切断機、レーザマシンを使って鋼材の切断、レベラー、曲げ加工、機械加工を行って各種鋼板並びに帯鋼の切断、2次加工及び販売を行う鋼材加工業者として事業を拡大してきた。現在は東京事業部の厚板部浦安工場、コイル鋼板部船橋工場と土浦事業部の土浦工場、山形鋼板部山形工場の4カ所の工場で事業を行っている。さらに、平成17年には主力得意先である日立建機が工場進出したインドネシアに芝浦シヤリングインドネシア (略称:SSI)を開業、現在では200名の従業員で月間3,000トン以上の部材加工を行うまでになっている。

月間の母材消費量は9,000トン
切断加工用のパーツデータとネスティング切断加工用のパーツデータとネスティングデータを作成するプログラミングルーム
 主要取引先−土浦鋼板部は日立建機、TCM、加藤製作所など。山形鋼板部は日立建機カミーノ、他。厚板部はアマダ、アイダエンジニアリングなど多数で、厚板部材の発注を受けて部材加工から、一部サブアッシーまでを手がけるストロングサプ建設機械業界の板金部材調達ライヤーに発展している。
 同社の基幹工場である土浦事業部土浦鋼板部は加工する部材の大半が日立建機とそのグループ企業や協力工場となっており、建機業界の生産動向がそのまま同工場の業績にストレートに反映される。同工場では2002年を底にして切断量は右肩上がりで推移しており、昨年11月には工場新記録である月間切断重量5,400トンを達成した。月間に消費する母材消費量は9,000トンを超え、約2,000トンを協力工場に外注している。...

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