〜新春座談会-京滋〜

板金のパイはまだまだある
回帰してくる仕事も多数



発言に質問が入ったりして活発な座談会風景
発言に質問が入ったりして
活発な座談会風景

  京滋地区はもともと薄板の精密板金が盛んな地域。分析装置、半導体・FPD製造装置、印刷製版装置、制御盤、自動販売機と様々な得意先がある。2007年はステンレスをはじめとした鋼材価格の高騰などの影響や、半導体関連や建築業界で仕事量が7月以降減少し、業界全体では前年同期比で売上、収益は微増から横バイとする企業が多かった。もともと独立心が旺盛な地域だけに中小企業間の連携も盛んで京都には『京都試作ネット』などの活動も盛んである。そこで、同地域の板金加工業者にこれからの業界動向をお聞きした。

熱がこもり身ぶり手ぶりで話が弾む
熱心に聞き入る

司会 2007年を振り返ってどんな年でしたか。

奥田 当社は前年比10%の伸びとなりました。当社は売上の70%〜80%を5社ほどの企業から受注し、それ以外に95社ほどのテンポラリーな得意先をもっています。独立して17年目になる新参の会社で、社員は46名います。半導体関係は落ち込みましたが鉄道車両の座席シート関係の板金を手がけ、これが新幹線N700系の更新で忙しくなっています。利益率は、材料比率が高く、価格をそのままでは認めていただけないので落ちました。

ステンレス価格の高騰が影響
中村 当社は従業員18名で、滋賀県内の得意先から試作をメインに多品種少量品の仕事を中心にやっています。材料の高騰でステンレス関係の仕事がほぼ止まりました。自販機業界は厳しい状況で、新機種開発意欲も少ない。...

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