〜情報Express〜

強い現場を作る
「トヨタの上司」好評発売中



 2002年4月にトヨタ自動車51%、リクルートグループ49%の出資比率で設立された。代表取締役はトヨタ自動車の役員が歴任、現在の小澤 哲社長は5代目の社長で、現トヨタ自動車専務取締役。
 同社誕生のきっかけは、世界に冠たる手法でトヨタ自動車を世界一に押し上げたトヨタの現場技能者たちが定年という線引きで第一線を離れてしまう。40年近く生産現場で培ってきた「人の育て方」や「生産性向上」のノウハウが途絶えてしまうことに危機感を覚え、この財産を次世代に継承していくツールはないか、と模索していた。そこにリクルートの持つ「人材活用」のノウハウを融合させて現場の「カイゼン」をソリューションとして提案しようということで企画された。目的は熟達者の「知」を日本の製造業の財産として活用する。加えて高強い現場を作る「トヨタの上司」好評発売中齢高技能者の技能を社会に還元することで、その人となりの自己完結の達成感を喫してもらう、など。
 『さまざまな企業の生産現場に対して、モノづくり現場での40年以上の経験を持つトヨタ出身のトレーナーが、企業の現場の方々とともに考え、ともに行動しながら課題解決を通じて人材育成を図ります』 ― 同社HPの巻頭に掲出された言葉。
 創業5年でトレーナーの人数も増え、ソリューション実行数も比例して多くなった。トレーナーの資格はトヨタの工場で技能職CX級(工長クラス)以上の熟達者で「トヨタのモノづくり」を徹底的に叩き込まれた人たちで、年齢は目安と して57歳以上から受験資格がある。トヨタでの定年退職予定者たちに、今までの技能・技術を活かした働き場所として提案。希望者は各種の審査を受け、技量・資質ともに適格と認められれば採用される。多くの場合、60歳前後で入社し、定年は特に設けず気力と体力、モチベーションが維持できる年齢まで、としている。採用されると研修期間後は、2人ペアで北海道から九州まで、全国各地からの要請に6カ月という指導期間で成果を導き出すコンサルタント業務を行う。...

つづきは本誌2007年12月号でご購読下さい。