〜特集:「舶用機器業界の板金調達」〜
同社は創業者小田茂が来島海峡で操業する漁船に搭載する蓄電池の販売・充電を目的として昭和21年に渦潮電機商会を設立したのがはじまり。現在では海洋・陸上プラントの受配電、制御、監視機器システムの製造、工事、情報通信における各種ソフトウエア、ASP開発、マイクロコンピュータOEM製品等、計装機 器の製造、無線・レーダ等の工事、整備を主事業として国内はもとよりベトナムにも現地製造工場を立ち上げ、グローバル調達によるスピードアップとコスト競争力をつけてきている。手掛けた船は、世界の大海原を股にかけ、今、この刻も4000隻以上が航海している。 昨年迎えた創業60周年を期に二代目社長小田道人司氏より引継ぎ三代目社長となった小田雅人氏に同社事業の現状を聞いた。 年間世界の新造受注は3000万総トン数
ロゴマーク。 日本の造船業を見ると、国内最大手の三菱重工業は2010年までに既存の造船所に400億円の投資を行ない、現在年間156万トンの建造能力を10%増やす計画を発表した。アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッドも建造能力の増強を計画、豪華客船からバラ積み船、LNGタンカー等の受注増を見込んでいる。すでに新造船の受注残は3年から4年にまで延びており造船業界では2012年ころまでは今のような活況が継続するといわれている。 こうした造船業界の中で同社が製造する舶用機器は造船所からの注文と船主からのオーダーによって生産を開始する完全受注生産方式をとっている。韓国や中国の造船所からも受注が取れるという理由のひとつには日本製品の品質に与えられた高い評価が上げられる。高級船舶ほどジャパンブランドを指名される ケースが高く、絶大な信用があるという。... つづきは本誌2007年11月号でご購読下さい。 |