〜特集:「配電制御設備業界の板金部材調達」〜

板金部材は外部サプライヤーに依存
一部板金展開を社内に残す

遠藤電機株式会社 



創業は大正9年の老舗メーカー
遠藤久介社長 東北副支社長兼技術課長 東海林隆一  「建築物になくてはならない電気設備。この中でも重要な役目を果たしているのが配電盤、自動制御盤、分電盤です。これらは超高層ビル、マンション、学校、病院などの居住施設はもとより、鉄道、地下鉄、高速道路及び空港のような交通施設、工場、研究所など、経済活動を支える身の回りのあらゆる場所に設置され、日夜休むことなく動き続けています。この電気設備は生活に欠かせない水や空気、温度などの制御を行い快適な居住空間を確保するとともに、照明、防犯、防災、更には情報通信のコントロールに至るまで日常生活を支えています。また最近は、安全性はもとより環境への対応にまで、要求の度合いは増大の一途を辿っています。当社は大正9年の創業以来一筋にこれらの製品を手がけ、豊富な経験と実績のもと、技術的に高度なエレクトロニクス分野のノウハウも結集し、市場のニーズに対応するために、たゆまない努力を続けています」。受変電設備、キュービクル、配電盤、監視盤、分電盤などの老舗メーカーである遠藤電機の4代目社長、遠藤久介さんは自社を紹介してくれた。

売り上げの80%を占める民需は好調
上下分割薄型キュービクル。部品取付完了後、配線作業の準備をしている  売上げの80%は旧財閥系の大手デベロッパーが都市再開発で建設する商業ビルに使われる受変電設備やキュービクル、分電盤関連が多い。最近の物件では東京・大手町再開発事業の目玉となった新丸ビルなどの設備を受注している。さらに、耐用年数が50年、60年とも言われる商業ビルでは、竣工した時から長期修繕計画が立てられ、ビルのメンテナンスの一環として受変電設備に関しては20年、25年で全面リニューアルする。すでに竣工して20年余りが経過している池袋のサンシャインビル、霞ヶ関ビルなどの高層ビルでも1 〜 2年ほど前から受変電設備のリニューアル工事が始まっており、同社もこうした工事の一部を受注するようになっている。こうした民需関連の仕事に加え、東北地方の公共事業に関連した官庁や学校関連の建物、防衛庁や米軍三沢基地などの施設に設置される各種の受変電設備の仕事を受注するために1971年に ...

※ 開発業者、都市開発業者

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