〜特集:「配電制御設備業界の板金部材調達」〜

パネル加工ラインの生産性30%改善を目指し、新機種設備
配電盤のオーダー生産に対応

中立電機株式会社/中立工業株式会社


創業80年の専門メーカー
左上:中立電機 丸茂綱男副社長 右上:押田弘次取締役 左下:中立工業 山崎 忍常務取締役 右下:長江章雄豊明工場 第一機械工場長  中立電機は1927年に創業された建築設備用受配電・制御システムの専門メーカーで以来80年、業界のトップリーダーとして数々の新商品を発表、提案している。主事業は盤事業、リニューアル事業、エンジニアリング事業、FA事業、環境機器事業、特機事業、通信機器事業がある。営業品目は特高・高圧・低圧配電盤、制御盤、中央監視制御盤、分電盤、端子盤、情報システム装置、高低圧機器、各種プラント施設、メカトロ製品、FAシステム装置、シートメタル、リフォームなど。1970年に豊明工場が完成、板金、塗装、組立までの一貫体制が整い、1982年、中立電機から板金、塗装部門が独立して中立工業となった経緯がある。

製品の原点は板金、塗装から
配電盤業界は中小企業が多く、大半の企業が板金・塗装を外部サプライヤーに依頼する中、同社は「製品の原点は板金・塗装から」という考え方に基づき、板金、塗装からの一貫工場として納期、品質にわたって顧客満足度を高める努力を行なっている。同業界はバブル崩壊を期に公共投資の見直しが進む中、市場が縮小する傾向にある。加えて受注単価の低下、材料価格が高騰し企業収益を圧迫するようになっている。そんな中、付加価値を改善、さらに内製化の過程で板金加工のコストダウンを進めるために様々の固有技術、周辺装置や機器を開発してきた。

FAメカトロニクス事業を拡充
外装パネル加工ラインと追従装置のついたHDS-2204NT  こうした技術や周辺機器をベースにFAメカトロニクス事業を育成することで経営の多角化も進めてきた。また、カスタムメイドの受配電装置に使われるパネルやボックス、函体のオーダー生産を構築する中で培った生産技術とサーボ技術を融合することで様々な装置や機器を開発、一部は機械メーカーにOEM供給するまでになっている。さらに、産学協同開発によって医薬品の分析装置などの開発も行っている。最近では環境対応製品や設計から施工までを一括受注する水処理施設、受配電設備全体のシステムを ...

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