〜特集:「配電制御設備業界の板金部材調達」〜

配電制御設備の市場規模は5,800億円
標準盤とカスタム盤で二極化



昭和57年に日本配電盤工業会がスタート
各種配電盤  日本配電盤工業会(以後、JSlA)は、昭和57年11月に通商産業省から社団法人として許可を受けた高・低圧配電盤、分電盤、制御盤および電気関連製品の製造業者の団体。会員数は約420社で、日本配電盤工業会規格(JSIA規格)の制定や技術資料の作成のほか、配電制御システム検査技能審査試験の実施、JSIA優良工場の認定、耐熱盤の認定委員会委託、会員企業の経営・労務・能力開発に関する事業などを行っている。盤メーカーは、電気機器メーカーで製造された機器部品を、機器ディーラーを経由して購入、自社や外部協力工場から調達した板金キャビネットなどにこれらを組み込み、受配電設備として製作を行っている。

平成15年をボトムに売上は上昇
 民間設備投資の拡大に伴い業界の受注は、平成15年度をボトムに回復傾向にあり、公共事業への依存度の高い地域を除き平成19年度も概ね底堅い受注が見込まれている。経済産業省の生産動態統計によると配電制御設備全体のマーケット規模は約5,800億円といわれている。業界は高圧と低圧、カスタム盤と標準盤というように大きく分類され、標準盤を製造するメーカーには河村電器産業梶A内外電機梶A日東工業梶A古河電装梶A松下電工鰍ネどの大手メーカーがある。こうしたメーカーは別に、キャビネット工業会という団体を結成して標準キャビネットの市場拡大を計っている。

カスタム盤は上位10社で市場の7割占める
 一方、カスタム型高圧・低圧盤市場は約1,000億円といわれており、日本配電盤工業会インサイダー400社を含む2,000社の下請関連企業がこの市場に参入している。このうち株式を公開している鰍ゥわでんの売上が約130億円。市場は同社を含む上位10社で市場の約7割を占めているため、限られた市場に数多くのメーカーが参入、競争が激化している。とくにこの市場分野では官公庁の需要が大きな割合を占めていたが、 ...

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