VPSSを使ったモノづくりの『見える化』
パンチングマシンとリニアドライブレーザマシンで複合加工

株式会社イング西岡工場



福本ボデーの板金加工開発を担う会社として潟Cングが発足。今では建機クレーン関連の仕事が50%を越すようになりパーツ単位で納品していた仕事をサブアッシーして付加価値をつけることを視野に入れている。
 ブランク、曲げ工程にVPSSを導入することによってデジタル化、生産管理システムAPC21の組み合わせでJIT生産に近づいた。

運搬機メーカー、福本ボデーの板金部門が独立
福本修一社長と白川義樹常務  福本ボデーは同社会長の福本一氏によって1963年に創業、アイデアが生きる数々の小型特殊車輌を製作してきた。1966年に陸運局自動車分解整備事業の認証を受け76年に法人化、事業を拡大してきた。製品の安定供給を図り、社内生産体制を整えるために各専門企業への部品調達や協力会社への生産依存体制に切り替え、社内では設計業務、管理業務を中心に製品組立開発を行なうようにしてきた。1979年にアマダ製のパンチングマシンCOMA-557を導入して運搬機に使う板金部材の加工を行なうようになった。大学卒業と同時に入社した福本社長によると「清水の舞台から飛び降りるほどの高い金額でした」。稼働すると、運搬機に使う板金部材であれば1カ月の仕事を半月でこなしてしまうようになった。そこで、社長は従来の自社製品以外の仕事を取り込む新たなビジネスを模索するようになった。ところが得意先が増えると納期も異なってくる。社内納期を優先すると他社の仕事の納期が遅れるなどの問題が生じて来て、板金部門だけが足並みが揃わないという事態が発生。そこで、1996年に板金専業として潟Cングが誕生、営業を開始した。

イングの誕生
リニアドライブレーザマシンFOL-3015NT+LST-3015FOL+LSC-3015FOLは、MARSと連動したPEGA-357+NCMP-1224NFと複合加工を行う。 「よその仕事を取り込んで仕事をしたいといった以上、私にも意地があり、『福本ボデーってどんな会社』と言われるような得意先ばかりを開拓しました。そのひとつが日立住友重機建機クレーン鰍ナす。新規に開拓して、当社の優良顧客として付き合っていただくためには、そちらの方にも時間を取られます。運搬機メーカーと板金工場と二足の草鞋を履いているので、社長業はやりますがイングの工場運営は全て白川義樹常務に任せています。言葉を変えれば白川常務と出会ったことからイングをここまでやって来られたと思います」。創業当時を振り返りながら福本社長は語っている。 ...

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