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廃ポリ袋分別洗浄機を開発・設計・製造・販売
「儲かるリサイクル」図式を提案

株式会社カネミヤ 



代表取締役 間瀬隆夫  2年前に訪れた時、本来の板金業務とともに「機械メーカーを目指す」、と締められた言葉どおり、2年の間に未来予想図が大きく様変わりしてきた。平成14年に販売を開始したパック・袋の分別を瞬時に行い、包装食品廃棄物の減容と再資源化を可能とする包装自動分別処理機「Bun-Bun」(ISO9001取得)、平成18年度に経済産業省中部経済産業局の補助金を活用して開発した廃プラスチック分別洗浄機「Bun-Sen」を次々と開発、販売に向けて社内の体制も大きく変わった。
 それまでの同社は大手金属加工機械メーカーの営業・技術を担当していた間瀬社長が、お客さまに、より喜んでいただける製品を早くお届けする、という作る側になってサービスを提供したいと考え、平成元年に脱サラ、同社を創業した。創業当事は大手機械メーカーの下請けとして産業機械カバー、工作機械カバーの板金加工をしていたが、IT不況の余波を受け9割の仕事が消えた。不安定な下請け業から脱出するには自社ブランド製品を持つしかない。しかし、板金加工屋が画期的な製品を開発しても販売のノウハウを持たないために結局は細々と口コミで販売するか、実入りの少ない商社に委ねるしかすべはなかった。そこで営業を経験した社長は販売に力をいれた。2年前には1人もいなかった営業担当が現在は10名も在籍、ノルマ競争をしている。伺った日も、ニコニコ顔で社長を待っていた人がいる。二言三言、社長が「やったねぇ、おめでとう」と相手の手を両手で包んでいた。後で聞くと大手飲料メーカーから契約が取れた、とのこと。通常は5度、6度と訪問しないとなかなか成約に結びつかないのだが、今回は4回の訪問で成約できたとのこと。「みんな、すこしずつ腕を上げてきたなぁ」。

「Bun-Sen」の誕生秘話
曲げ加工する入社1年目の女子社員  リサイクル面で一番悪者にされているのが食品工場や事業用の使用済みポリ袋。分別回収されてもリサイクルする方法論が確立されていないがため、焼却処分か埋め立てするしかなく有毒ガス発生や温暖化問題など、環境面ではクリアすべき諸問題があった。ISO14001を取得している大手食品工場では環境やリサイクルに対する見識がおしなべて高い。魚肉、各種肉類、乳製品、油脂ものなど大手食品工場から出される多種多様な内容物が入った使用後のポリ袋や土や泥が付着した農業用ビニールハウスの大量ビニールは従来なら産廃処理業者に引き取ってもらうしか方法はなかった。捨てるモノに ...

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