〜SHEET NOW〜

高速加工に対応するテレスコピック・カバーの製造力を強化
VPSSを中核としたBella-Flex工場を完成

株式会社ナベル三重工場 



2004年からテレスコ本格進出
代表取締役 永井規夫 三重工場長 田中啓一  今年で創業35 周年を迎える潟iベルは永井 諒会長が1972 年に個人会社を創立し88 年に法人化、1993 年に潟iベルに改組、改名した。カメラ専門のジャバラ製造から始まり必要な時に伸び、不要な時には縮むジャバラの用途開発を進め、医療機器のテーブルカバー、レーザ光路焼損検知用センサー蛇腹、測定器、半導体製造装置、特にダイシングマシンの駆動系カバー、ロボットのアームカバーなどを手がける。製品に求められる特性のバリエーションも防塵性、耐油性、防水性、安全性などと増え、特に素材から自社開発を進め、表、裏、芯の三層構造のジャバラを開発、応用分野の範囲を広げてきた。1999 年にはドイツ最大のジャバラメーカーMoeller 社と技術提携、工作機械用のジャバラの製造に着手した。欧州では加工テーブルを固定し、コラム側の駆動軸.X-Y-Z 3 軸が移動するテーブル固定型の工作機械が主力であった。そこで、駆動軸の摺動面をカバーするAF(Advanced Folding) 式のジャバラが日本でも主流になると考え、AF 式のジャバラ製造技術を導入、山工場(山口県阿武郡阿武町大字奈古3485-8)にAF 新工場を増設した。しかし、当時も現在も日本の工作機械はワークテーブルとともにコラム、ヘッドなどの各駆動軸が同時に移動する加工機が多く、マシニングセンターなどにはAF 式ジャバラだけでは、必要とされる総てをカバーすることができなかった。そんな中、これまで23 年連続して世界一位の座を占めている日本の工作機械産業の成長性に目を向け、日本の工作機械に使える金属製ジャバラ(テレスコピック・カバー)に着目するようになった。

アメリカで学んだVPSS
vFactoryでEML、HDS-NT、FBD-NT機の稼働状況を管理する 2005 年に2 代目に就任した永井規夫社長は1998 年、米国ノースカロライナ州に米国法人NABELL USA の設立と同時に永井会長(当事社長)の指示を受け、顧客開拓に力を入れた。市場調査の中で2002 年、シカゴで開催されたIMTS(InternationalManufacturing TechnologyShow) で台湾のKEYARROW社が出展した毎分200mの早送り速度に追従できるハイスピード・テレスコピックSPMと出会う。その後、2 年間の交渉を経て2004 年に同社との技術提携に合意、 国際特許を取得していたSPM(ハイスピード・テレスコピックカバー)を製造販売するように ...

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