〜特集:「建設機械業界の板金調達」〜

Win/Win連合で発注元の要望を満足させる
数値管理で手順どおりのモノづくりを進める

株式会社アッセンブリー・プラント・グローリー



60%が建機関連の仕事
臂 友幸社長  創業15年目で年商10億円の中堅板金メーカーへと発展。売上げの60%は建設機械のホイールローダー、油圧ショベル、大型ダンプのカバー、フェンダー、キャビンなどのカバー、ブラケット類の加工とサブ・アッセンブリーの仕事。これらはユニットとして子部品、孫部品を加えると平均40〜80点の板金部品から構成され、溶接ロボットや自動、半自動溶接機を使ってサブ・アッシーして建機メーカーや組立協力工場へ納品している。使用材料はSPC3.2〜SS材28oまでの薄板、中・厚板。毎月3.2〜4.5oの薄板が100t、6〜28oの中・厚板が250t、パイプが50t、計400tを使用し伊勢崎地区のプレス板金工場では鋼材使用量の多い企業の一つとなっている。同社に仕事を出している建機メーカーは小型建機のメーカーを加えると4社だが、建機受注の75%が建機最大手のメーカー向けの仕事となっている。
 建機業界は2003年以降、国内外で需要が増大、特に売上の7割を占める海外市場は中国、ASEAN、インド、ロシアなどの新興市場や北米、欧州、オーストリアなどで資源開発や都市再開発事業が進み、向こう10年は増産基調との見方が多い。発注する各建機メーカーは19年度も増産要請を出しており、同社も7月以降は3割以上の増産を予定している。

組立工場の新設計画
24時間稼働するEML-3510NT+ASR-48/TK 建機メーカーでは取引先の再編も進み、パーツ・サプライヤーからユニット、コンポーネントで納入できるサプライヤーに仕事が集中する傾向が現れてきている。さらに海外市場でのシェアー拡大、輸出の増大を前提に海外生産拠点の新設と、国内の組立工場を船積みに便利な港の近くに建設する傾向が目立っており、群馬県の近くでは茨城県内に2社の建機メーカーが組立工場を建設中である。そこで同社も物流コストを下げるために、発注元が茨城県内に建設中の組立工場の近くにサブ・アッシーする組立工場を新設することを計画、1,500坪の既存の工場を買収した。これによって現在の本社工場は現行の加工1/3、溶接組立2/3という製造体制が加工2/3、溶接組立1/3に切り替わり、3割増産への体制が …

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