〜特集:「建設機械業界の板金調達」〜

52カ月連続で増加する建設機械の出荷金額
建機の主役はショベル



建機需要見通し  建設機械は、土木・建築の作業に使われる機械の総称で、工事内容や工程により機種は分かれている。主要な機種にはブルドーザー、油圧ショベル、クレーンなどがある。以前はブルドーザーが主力機種だったが、1975年頃を境に工事の中心が産業基盤整備から生活関連整備へと移行、ショベルにウエイトが移った。現在、ショベル、ブルドーザーにホイールローダを加えた建設土木機械は生産量の6割を超え、建設用のクレーンは約1割強となっている。
 建設機械業界は量産・組立中心の産業形態。高度な生産技術や大規模な設備を必要とする他、全国的な販売・メンテナンスネットワークを構築しなければならないこともありコマツ、日立建機、コベルコ、新キャタピラー三菱、住友建機などのシェアが高い。完成品メーカーと部品加工メーカーに分かれ、各建機メーカーがサプライチェーンを構築している。反面、各建機メーカーの共通する部品を供給するサプライヤーもあり、部品加工メーカーには系列・協力工場と、独立部品加工メーカーとがある。

内需は28カ月、輸出は58カ月の連続増
 (社)日本建設機械工業会(会長 島田博夫氏)が発表した19年1月の建設機械出荷金額の総合計は1,815億円で前年同期比12.6%増加となった。内需は632億円で13.2%、外需は1,183億円で12.2%の増加となり、結果、内需は28カ月連続の増加、外需は58カ月連続の増加となった。総合計では、52カ月連続の増加となった。機種別に見るとトラクタ、油圧ショベル、ミニショベル、建設用クレーン、道路機械、基礎機械、油圧ブレーカー圧砕機、その他建設機械の8機種と補給部品が増加し、建設機械は2002年以降順調な生産を続けている。同じく同工業会が1月時点で正会員である建設機械メーカー74社を対象に実施した需要予測結果によると、国内需要に関しては2006年度下期は民間設備投資の増加、中古車の海外輸出により国内保有台数が減少したことによる入れ替え需要、 ...

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