〜Industrial Trend 〜

印刷産業機械の景況も上向く
デジタルネットワークへの対応とグローバル対応が課題



 経済の好調さを背景に印刷業界は価格低下の問題を抱えながらも景況は上向き傾向にある。それまでの大きなマイナス要因であった再販の付加価値減少の影響が薄れてきたことや供給力過剰を調整することで受給バランスが解消されつつあることが背景にある。(社)日本印刷技術協会(JAGAT)が推計した印刷出荷額予測では、印刷産業の出荷額下落はそろそろ止まり2010年まで、ほぼ横ばいで推移するという結果が得られ、それが現実のものになりつつある。その一方で世の中全体を見るとインターネットや携帯など通信インフラは予想を超える勢いで普及し日常生活に定着している。企業活動のインフラとしても当たり前のものになってきた。その結果、デジタルネットワークのサービス、コンテンツビジネスがより幅広い範囲で多用に広がっている。最近では日本の18,000書店のうち半数にPOSシステムが導入され、いつ、どこで、何が、どれだけ売れたかをリアルタイムで知ることができるようになった。POSの普及が進めば初版は確実に売れる部数だけを印刷して市場に出し、以降はPOSデータによって売れ行きを見ながら再版をしていくことになる。従って ...

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