〜特集:「アミューズメントマシンの板金調達」〜

ゲーム機の筐体、フレーム、ベースなどの板金部材を加工
組立工場を完成し一貫受注体制を構築

 株式会社村上製作所



2005年から4事業部制を導入
椛沢稔社長  コインゲーム機の板金筐体、フレーム、ベースの製作が受注額の35%を占める。2005年に川崎市川崎区大川町に組立工場を完成し製造部、組立事業部、鋼管事業部、販売事業部を立ち上げ、大川工場に組立事業部、鋼管事業部を、本社に製造部、販売事業部を発足させた。本社に所属する製造部には昨年3月にレーザパンチ複合加工機EML-3510NT+ASR-48M/TK、タレットパンチプレスEM-255NT 2台、EM-2510NT+ASR-48M、レーザ加工機TC-2530Lなど5台のブランク加工機が稼働。バリ取り作業を行うフラッダー社製の3次元バリ取り装置GYRO-1300VAC(国内1号機)、FMB-3613NT 3台をはじめ9台のACサーボベンダーと2台の油圧式ベンダーなど11台のベンディングマシンを含む板金機械設備がある。溶接工程にはアルミスポット溶接が可能なテーブルスポット溶接機NK-21HEV-810-M-AH2、YAGレーザ溶接機YLR-1500等が設備されている。ゲーム機部品・電子機器部品の製造、各種精密板金及びそれに関わる商品の製造、開発を行う。販売事業部は自社設備として導入、その後輸入販売を開始したデンマーク・フラッダー社製の3次元バリ取り装置や自社開発した長寿命パンチング金型、最大1.×2.までのシートのバラシ作業が数秒で行えるミクロジョイントバラシ機など板金工場に最適な金型、周辺装置の販売を手がけている。大川工場にある組立事業部は製造部で部品加工された電子機器部品の組立を手がけている。また鋼管事業部はパイプ専用3次元レーザ加工機3D FABRI GEAR150(チャック幅20Φ〜150Φ最大加工長8,000o)を設備、各種鋼管の加工と販売を行っている。

価格競争から脱皮するコア・コンピタンスの確立
EML-3510NT+ASR-48M/TK  「創業して30年は板金加工のジョブショップとして様々な業種から受注していました。しかし、バブルが崩壊して日本経済の構造変化が進む中で、お客様の満足度を満たしていくためには引き合いのあった仕事を図面どおりに加工していたのでは価格競争に巻き込まれてしまうと考えました。価格競争から脱皮するためには当社でしかできないコア・コンピタンスを備える事が重要だと考えるようになり、加工から組立までの一貫受注に対応できる生産体制を構築するとともに、図面化される前の段階で板金加工や組立のしやすさを考えた設計提案を行う提案営業を積極的に推進するようにしました。特に以前から ...

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