〜特集:「医用検体検査装置に使われる板金」〜

医療機器・自販機などと汎用エンジン、
建機と広範な受注をこなす


信栄工業株式会社



板金70%、プレス30%
長谷川敦一社長  埼玉県吉川市で自動車部品のプレス専業メーカーとして創業、80年からプレスの量産前の板金試作を手がけ精密板金加工へ進出した。87年に野田南部工業団地に工場用地取得、88年から現工場で操業。89年に1号機のタレットパンチプレスPEGA-357、98年導入のVIPROS Z-358PDC+ASR-48CR、2001年にはレーザ加工機LC-1212α 3、2004年にEMZ-3510NTPDC+ASR-48Mを導入。精密板金加工のブランク工程には4台の加工機。EMZ とVIPROSZPDCにはサイクルローダーがセットされ、材料とネスティングされた加工済シートの搬入、搬出を自動化、24時間稼働に対応している。材料を速やかに補給して長時間の連続稼働に対応できるようにサイクルローダーが設置されている場所の向かいに材料棚AMS-948が各々1台ずつ設置されている。曲げ工程には小物精密部品を高精度に曲げ加工するサーボ式ベンディングマシンFMB-208 5台と油圧式のベンディングマシン2台、以前から使っていたRG-80 9EXに加え、未経験者でも簡単に曲げができるHDS-8025NTを2003年に導入、現在は10台が稼働中。
 売上に占める板金部門は70%、プレス部門30%。精密板金加工部門にはCAD/CAMシステムAP100 3台、3次元CADシステムSheetWorks 2台、プレス工程を含めた生産管理用としてWILL受注・出荷モジュールが工程進捗端末と合わせて導入され、無線バーコードLANシステムで生産進捗、実績管理を行っている。

CGから設計、製作するシステム事業部
EMZ-3510NTPDC+ASR-48M  主要得意先は自動販売機、スノーモビル、ジェットスキー用の汎用エンジン、建設機械、画像診断装置をはじめとした医療機器や介護機器、空調機器、理化学機器、アミューズメント関連機器などのメーカー。2000年に埼玉県三郷市に三郷工場を設立、ディスプレイ什器の大手メーカーの仕事を受託。各種ディスプレイ什器の設計から完成品までの一貫生産を手がける。メーカーのデザインルームで3次元CGによって作成されたデザイン画に基づき機構設計から製品設計を手がけ、板金部品は社内で加工。非板金部材は自社調達して完成品の組立を行ない梱包・出荷までを行う。
 「プレスから精密板金加工用の設備があり、ロット1個から10万個ま…

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