〜特集:「医用検体検査装置に使われる板金」〜

医用画像診断装置用ブラケット、カバー類を加工
積極的にVE/VA提案を行う

 株式会社村上製作所



受注の10%へ縮小した医用関連機器
村上敏幸社長  創業以来、PET、PET/CTやCTスキャンシステム、超音波診断システム、外科用X線テレビ装置などの医用画像診断装置から各種分析計測装置、光学機器などを製造する大手分析計測機器メーカーから受注する板金部品は約70%を占める。以前は医用画像診断装置の仕事も30%を占めていたが、発注元の事業再編で製造が子会社へ移管、板金加工を含めた部材調達は最適調達に変わり同社への発注は減少傾向となった。調達価格に対しては最低3社のサプライヤーから相見積を取り、その中の最低価格を提示した企業が受注するという流れが定着。医用関連の板金加工は受注全体の10%にまで低下したが、最近は設計段階でのVE/VAを強化することを含めて継続取引するサプライヤーを重視する傾向も見られ受注全体ではその発注元からの仕事は回復する傾向。

製品を絞り込む発注元
 画像診断装置に関して発注元も強味・弱味の分析から開発、製造する機種を選別するとともに、製造再編で子会社への製造移管を決めた経緯がある。現在、医用関連機器以外で受注する製品に関してはMRP生産手配に基づき、JIT生産対応が求められる製品がある。一方で医用関連のように部材調達に関しては、最終目標はJIT生産だが段階的な移行期間のために一定の安全在庫の範囲で見込み生産しなければ納期が間に合わないケースもある。

機番生産で1機種150 〜200点の板金部材を加工
AP100で作成された立体姿図  「受注する医用関連機器の板金部材はPETをはじめとした画像診断装置関連が多いと思います。大半はカバー類と装置の内部に使われるブラケットなどの板金製品となっていて、材料はステンレス、アルミもありますがSPCCなどの鋼板の割合が高く、板厚としては1.0o〜4.5oまでが多い。パーツ受注ですが発注単位としては機種ごとでくくられており、機番で統一され子部品、孫部品を含めて多い機種で150〜200点、毎月500〜600アイテムを加工、生産ロットは1個〜10個で平均は2個。機番で管理すると現在は5機種の製品に必要な ...

つづきは本誌2007年3月号でご購読下さい。