〜Technical View〜

レーザクラッディング(レーザ肉盛リ)
自動車業界で実用化進む



 表面改質技術の一つであるレーザクラッディングに関心が集まっている。レーザクラッディングは機械的性質に優れた材料を表面に付加することが可能である。その利点は、高融点材料の肉盛が可能なこと、基板への熱影響が小さく熱ひずみが少ないこと、短時間で加工が可能などがあげられている。また、再現性がよく、剥離強度が高いことから大きな付加のかかる部位への適用が期待されている。特に、近年、工業材料の複合化、高機能化に伴い、耐摩耗性、耐熱性、耐酸化性等の機能を付加させる表面改質技術が重要になっている。たとえば軽量構造材料として自動車航空機等に多く用いられるAl合金は、耐摩耗性、耐熱性等で鉄鋼材料より著しく劣る。そこで、機械的あるいは熱的付加のかかる部位には、部分的な表面改質技術が必要である。そこで、レーザビームが照射される母材上にAl粉末を粉末、簸、線材などの形で供給し、それにレーザを照射して母材表面に溶融接合させる事が出来る技術も開発されている。
 レーザクラッディングに使われるレーザには ...

つづきは本誌2007年3月号でご購読下さい。