〜特集:「画像診断装置の板金部材調達」〜

画像診断装置の板金部材が受注の70%占める
独自開発の品質情報管理システムやeラーニングで差別化目指す

 株式会社小川製作所



プレス加工業からの転進
左から小川諦順社長と白沢勉専務  創業当時、亀戸にあった大手電機メーカーの亀戸工場で製造していた変圧器、開閉器等のプレス部品を受託。その後、亀戸工場が製造していた製品とともに新潟県へ移転、一部が柏工場に移転しX線撮影装置をはじめとした画像診断装置を製造するようになり、同社も同画像診断装置に使用される部品を製造するようになった。しかし、診断装置は生産台数が少なく、機種が多い典型的な多品種少量生産品であった。そのため、プレス加工のような量産技術ではなく、ユニパンチプレスや油圧ベンディングマシン、コーナーシャーなどを導入し板金加工業へとシフトしていった。

ユニパンからARIES-245の導入
品質情報管理システムの現場端末  62年に一号機となったタレットパンチプレスARIES-245を導入。NCデータを作成するために入社30年の工場長がアマダスクールで自動プログラミングシステムの操作を学び、当時としては2週間という短期間で立ち上げた。その頃には画像診断装置の主力装置はX線撮影装置からX線CTに移行しており、使用される材料にはSUS430などのステンレス材が増えるようになった。最大板厚3oにも及ぶ430材をタレパンで加工すると騒音や振動も大きく、準工業地域とはいえ、住宅が密集するようになってきた現在地で夜遅くまで作業することは困難になっていった。そこで、平成元年には油圧式で従来のメカ駆動に比較すると騒音、振動が抑えられたタレットパンチプレスVIPROS-345を導入、タレットパンチプレスが2台体制になり、生産能力が強化された。 ...

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