〜特集:「画像診断装置の板金部材調達」〜

3極生産体制の中でトータルコストが調達の需要テーマ
板金部材は購入品調達金額の4%、部品点数の8%

 ジーイー横河メディカルシステム株式会社



画像診断装置の開発・製造・販売
ソーシング本部モダリティーソーシング部CTモダリティーリーダー吉羽利之氏(左)とソーシング本部部品購買Gr.吉野隆氏(右)  ジーイー横河メディカルシステム株式会社(以下;GE横河)は1982年に米国GE社と横河電機製作所との合弁で横河メディカルシステム(YMS)として設立され、1994年に現在の社名に変更、今日に至っている。事業内容は医用画像診断装置の開発・製造・輸出・輸入・販売・サービスおよび生体情報モニター、循環器検査機器、病院情報システム等の医療機器、ネットワークの販売・保守となっており、主要な製品はCT、MR、超音波診断装置、X線撮影装置、核医学診断装置、医療用画像ネットワーク・生体モニター、麻酔器などとなっている。出資比率はGE社74%、横河電気製作所26%となっている。。

1913年から医用機器に進出したGE
 1913年にGE 社のW.D.クーリッジが高真空熱陰極X 線管(クーリッジ管)を発明したのをきっかけにX線投影装置の製造販売を開始、1968年にはGEメディカルシステム(GEMS)社を設立して医用機器、とりわけX線撮影装置を中核に画像診断装置分野で世界のリーディングカンパニーとして市場を開拓してきた。GE社は1976年に横河電機製作所との間でCTに関する代理店契約を締結、日本市場の開拓を開始、YMSは会社が創業した1982年に自社開発による全身用コンピュータ断層撮影装置(CT)を開発、製造開始することでGE社の重要な開発・製造基地となった。1994年に社名がジーイー横河メディカルシステムに変更、現在では2004年に事業部門名をGEメディカルシステムからGEヘルスケアに変更したGEの米国、日本、インターナショナル(インド・中国)の3極におけるヘルスケア事業の中核となっている。

GEバリューを世界標準に
画像診断装置の組立ライン  GE社は多様な事業を展開する世界のリーディング企業。グループとして情報・資源・技術・知的資産・企業制度・価値観を共有する一方で、事業部門はそれぞれの業界においてトップクラスで活躍する企業が多数ある。これは“実績”だけが評価ではないという「GEバリュー」という価値観を社員が共通して持っているからだといわれている。例えばサプライヤーを新たに選定する場合も「GEバリュー」をクリアーする企業体質を備えていることが重要である。具体的にはQ、D、Cという評価基準のみならずサプライヤーの工場で働く労働者の環境や労働条件も大きな選定基準となっている。それだけに医用機器に必要な部材調達にも様々なハードルがある。 ...

つづきは本誌2007年2月号でご購読下さい。