〜 新春対談 〜

沖電気工業vsサンデン
これからの板金部材調達を考える
グローバル調達は避けられない  
メカ板金部品は小ロットでもプレス加工同様の精度が必要



沖電気工業株式会社 山科良宣さん  昨年後半から取り上げてきた業種別特集で加工コストに占める板金部材の調達コストが20%以上と比較的高かった自動販売機、券売機・金融端末などの自動サービス機を製造する沖電気工業とサンデン。この2社で板金筐体やメカ板金の製造を担当するサンデン叶ヤ城事業所VS製造部小島昌孝部長と、沖電気工業凱SCシステムプロダクツ本部メカトロ部品生産部山科良宣部長のお二人に07年以降の板金部材調達動向、大手企業での取組みが強化されてきている垂直統合による内製化についての考え方、外部サプライヤーの活用などに関して意見交換を行っていただいた。すでに量産製品が中国へ生産移転される中、多品種変量生産品の負荷変動に対応した柔軟な生産システムをどのように構築していくのか−など、熱のこもった対談となった。

司会
 それぞれの会社で製造されている製品の加工コストに占める板金部材の調達割合からお話しをしていただきます。先ず、山科部長からお願いします。

加工コストに占める板金部材は25%
サンデン株式会社 小島昌孝さん
山科
 当社で製造する金融機関向けのATMや現金処理機などに使われる部材には板金製品のほかにも樹脂成形品、媒体を搬送するためゴムをつけたシャフトなどのゴム製品や機械加工部品などがあります。筐体やメカ板金部品を含めまして加工コストに占める板金部材の割合は25%くらいで、これをどのようにコントロールして調達するかという考えの中で、安定的に継続して量を作る製品に関しては中国生産を強化しています。メカ板金、筐体を含めて現地化しています。メカ板金に関してはプレス金型を製作してプレス加工して調達するようにしています。板金で安く作るというよりも ...

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