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「サーボプレスの可能性」に着目し先行投資

四半世紀にわたる飽くなきチャレンジ ― 最大の強みは“対応力”

株式会社 飯山製作所

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画像:「サーボプレスの可能性」に着目し先行投資単発プレスライン。大小さまざまなプレスマシンを取りそろえ、絞り加工と多品種少量生産に柔軟に対応できるのが強み。サーボプレスSDE-3030(手前)とSDE-2025(手前から2台目)は、制振鋼板の絞り加工や厚板・オールせん断など特殊な加工にも活用する

多品種少量生産と絞り加工を得意とするプレス加工企業

画像:「サーボプレスの可能性」に着目し先行投資飯山正樹社長(左)と飯山雅美専務(右)

㈱飯山製作所は多品種少量生産と絞り加工を得意とし、金型の製作からプレス加工、組立までの一貫生産に対応する金属プレス加工企業。1961年に栃木県小山市で創業し、1964年に東京都板橋区で法人設立。1981年に埼玉県東松山市に工場移転し、1991年に工場拡張のため現在地へ移転した。

創業当初はアルミ製品のバフ研磨を専業としていたが、前工程のプレス加工から一貫で対応することで品質管理の充実をはかった。1981年、大手輸送機器メーカーとの取引がスタートしたのを機に、本格的に金属プレス加工業に転身した。大小さまざまなプレスマシンを取りそろえ、絞り加工と多品種少量生産に柔軟に対応できる強みを生かすとともに、多関節ロボットプレスラインや“1個流し生産”などをいち早く採用し、自動化や生産性向上にも積極的に取り組んできた。

画像:「サーボプレスの可能性」に着目し先行投資左:1994年に導入した多関節ロボットプレスライン。順送や横移送ロボットラインでは対応できない絞り形状にも対応する/右:“1個流し生産”に対応するU字ライン。U字型に加工設備を配置して渡り加工を行うことで生産性は3倍に改善した

最大の強みは“対応力”

主力として手がけてきたのは、30年以上にわたって取引を続けてきた大手輸送機器メーカー向けの汎用エンジン・発電機関連の仕事で、ピーク時は売上全体の40%を占めた。しかし、2017年にこのメーカーが汎用エンジン事業から撤退。痛手を受けたものの、多種多様な業種・得意先と幅広く取引してきたことがリスク分散につながり、影響は最小限にとどまった。

現在の得意先社数は約30社で、そのうち毎月定期的に受注するのは15社前後。すべての得意先が売上構成比10%以下となっている。業種別に見ると、自動車部品(トラック・トラクターを含む)のプレス部品が50~60%、産業機器関係が20%前後、そのほか電化製品部品、アミューズメント関連部品、水道インフラ部品などとなっている。

「当社の最大の強みは“対応力”。多品種少量の製品、特急対応品、順送やトランスファーによる自動化が難しい絞り形状の製品など、他社が嫌がるような“やっかいな仕事”こそが得意分野といえます。プレスマシンは計44台と従業員数よりも多く、特急品や、単発プレスの多工程で対応するような製品にも柔軟に対応できます。お客さまから声をかけてもらえれば、できる限り工夫して対応し、いかにしてお客さまに喜んでいただけるかを追求する。この“対応力”が、当社が存続できている大きな理由のひとつだと思います」と飯山正樹社長は語っている。

画像:「サーボプレスの可能性」に着目し先行投資左:多関節ロボットプレスラインで加工した発電機のマフラーカバー/中央:サーボプレスSDE-2025で加工した汎用エンジンのハウジング/右:SDE-3030での加工にチャレンジしている二輪車のギア部品。材料はSPH-CP・板厚9.5㎜、φ6.5㎜の穴が12カ所あり、オールせん断で同時加工を行う

会社情報

会社名
株式会社 飯山製作所
代表取締役
飯山 正
専務取締役
飯山 雅美
住所
埼玉県比企郡ときがわ町大字玉川2146-7
電話
0493-65-4099
設立
1964年
従業員数
29名
事業内容
金属プレス・金型製作・各種溶接・組立・機械加工の試作・製造・販売
URL
http://www.iiyama-ss.co.jp/

つづきは本誌2019年9月号でご購読下さい。

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