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「IoT/M2M展」開催

中小向けIoTは「スモールスタート」がキーワード

低コスト・高精度の屋内位置測位システム、サイバーセキュリティー対策も

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画像:中小向けIoTは「スモールスタート」がキーワードジェイテクトはスモールスタートへの対応として、タワーライトに端末を設置して稼働データを収集するシステムをPRした

IoT/M2Mのさまざまなソリューションが集結

無線通信技術・センサー、遠隔監視・生産管理などのアプリケーション、AIを活用したデータ分析など、さまざまなソリューションが一堂に集結する展示会「第8回IoT/M2M展」が、4月10日から12日の3日間、東京ビッグサイトで開催された。期間中の来場者数は同時開催の「組込みシステム開発技術展」と合わせ3万4,285名だった。

  • 画像:中小向けIoTは「スモールスタート」がキーワードNTTドコモは中小製造業向けに生産ラインの稼働状況の見える化・分析と生産性改善を実現する「IoT製造ライン分析」を提案した
  • 画像:中小向けIoTは「スモールスタート」がキーワードYEデジタルは低コスト・高精度の屋内位置測位システム「Local Positioning System」(LPS)を参考出品

中小向けIoTは「スモールスタート」がキーワード

中小製造業向けのソリューションは、高価で大がかりなIoTシステムではなく、IoT対応の“最初の一歩”を支援する「スモールスタート」がキーワードになっていた。

東京エレクトロンデバイスは、マイクロソフトのクラウドコンピューティングプラットフォーム「Azure(アジュール)」と「Azure AIサービス」を活用した低コストAI画像判定ソリューションを出展。ブース担当者は「中小製造業は今後、クラウドサービスを無視できない。AI画像判定システムの場合、ゼロから開発すると最低でも100万円はかかるが、クラウドサービスを利用することにより10万円程度で実現できる。検査の精度は高くないが、“荒選り”ができれば外観検査の人員を1/2以下にもできる。クラウドを利用することで“最初の一歩”を踏み出し、手応えを得てもらってから、本格的なソリューションを提案する展開にしていきたい」としていた。

NTTドコモは、中小製造業の生産ライン向けに稼働状況の見える化・分析と生産性改善を実現する「IoT製造ライン分析」を提案。稼働データ収集キットの初期導入料金は25万円から、稼働可視化・分析システムの基本サービス月額利用料金は3万円から、分析レポートの作成や改善提案は今後提供予定となっている。生産設備の稼働データ収集には、低コストで設置も簡単な振動センサーを利用している。

ジェイテクトは、ステップアップ型のソリューションをパネル展示。稼働データを収集するための取り組みとしては、シーケンサー(PLC)と接続する従来タイプよりも、タワーライトに端末を設置するタイプをPRしていた。「スモールスタートへの対応として方針を変更した。PLCやNC装置と接続したり各種センサーを設置したりすると、配線も必要で大がかりになる。タワーライト設置型であれば手軽に後付けでき、古い設備にも対応できる」としていた。

つづきは本誌2019年6月号でご購読下さい。

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