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技術振興

平成30年度 天田財団助成式典を開催

応募件数・助成金額ともに過去最多

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画像:平成30年度 天田財団助成式典を開催平成30年度天田財団助成式典が行われ、150名の参加者が集まった

公益財団法人天田財団は昨年12月1日、FORUM 246ホール(神奈川県伊勢原市)で「平成30年度天田財団助成式典」を開催した。当日は助成対象者を含め、塑性加工分野・レーザプロセッシング分野の研究者など150名が参加した。

2018年に採択された助成件数は98件、助成金額は計2億6,145万円。応募件数は9年連続で増加しており、応募件数・助成金額ともに過去最多となった。財団創立以来31年間の累計助成件数は1,681件、累計助成金額は26億8,862万円となった。

産業界の発展に貢献

助成式典の冒頭で天田財団・岡本満夫代表理事理事長は「今、日本をはじめとした各国が超スマート社会の実現に向けてさまざまな取り組みを行っています。産業分野ではIoT技術やAIを活用したConnected Industriesを推進することで企業・人・モノ・機械・技術がつながり、新しい付加価値を創出することが期待されています。天田財団も、こうした変化に対応していく必要があると感じています。我が国が持続的な発展をしていくためには科学技術のイノベーションを絶えず起こし続ける努力が必要です。金属等の加工に関する優れた研究活動、国際交流へ助成し、その助成研究の成果を産業界に啓発していくことが役割だと思います。これからも科学技術の振興、産業界の発展に貢献していきたいと思います」と挨拶した。

この後、来賓を代表して経済産業省製造産業局素形材産業室・岡本繁樹室長は「天田財団は昭和62年の設立以来、金属等の加工に係る優れた基礎技術の研究開助成並びに研究成果の普及啓発に取り組んでこられ、設立から31年の間に累計助成件数1,681件、累計助成総額26億8,862万円を計上し、我が国モノづくり産業の発展に大いなる貢献を果たしてこられました。こうした天田財団の取り組みに対し、改めて深く敬意を表します」と祝辞を述べた。

続いて、㈱アマダホールディングス・磯部任社長が「金属機械業界にはEuroBLECHやJIMTOFといった2年に1度開催される、国際的な展示会があります。そのうちのいくつかに私も足を運び、製造業に関わる来場者の方々の『新しい技術や商品から何とか課題を解決したい』という強い思いを感じました。しかし、画期的な商品というのは簡単に出てくるわけではありません。たとえばレーザ発振機の場合、基本的な部分は各社でさほどの差はありません。要素技術や加工技術などのアプリケーションやセンサーを駆使して役に立つ商品、加工技術を開発することが非常に重要になっています。研究者の方々にはそういった観点で、今後ますますご研究にまい進されることを期待しております」と述べた。

画像:平成30年度 天田財団助成式典を開催岡本代表理事理事長から助成金目録を贈られた京都大学化学研究所レーザー物質科学研究領域・橋田昌樹准教授

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