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プレスと板金の複合化で事業拡大

47歳、夢を持つ3代目社長の将来が楽しみ

有限会社 長谷川工作所

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画像:プレスと板金の複合化で事業拡大①パンチ・レーザ複合マシンLC-2012C1NT/②曲げ加工製品例

給湯器関連のプレス部品加工で成長

画像:プレスと板金の複合化で事業拡大長谷川泰宏社長

㈲長谷川工作所を創業したのは、長谷川泰宏社長の祖父。戦前から鍛冶屋として農具や日用品の修理から神社・仏閣の屋根板金の加工など、さまざまな仕事に携わってきた。戦後も腕の良さを頼られ、来る仕事は拒まずの姿勢で仕事に取り組み、1946年に個人創業で長谷川工作所が誕生した。その頃には、のちに2代目社長となる長谷川社長の父親も仕事を手伝うようになった。

大手給湯器メーカーが部品製造から組立までを一貫して行う製造子会社を設立する際に、協力工場として取引を始め、給湯器関連の部品加工の仕事を受注するようになった。同社が受注する主要なプレス製品は、給湯器の燃焼室に使われる銅製の熱交換器部品。各種給湯器に対応して形状・サイズの異なる部品をひと月に何万個も製造するようになった。

事業は順調に発展し、1968年に㈲長谷川工作所として法人化した。

  • 画像:プレスと板金の複合化で事業拡大3次元ソリッド板金CAD SheetWorksによる自動車部品のモデリング
  • 画像:プレスと板金の複合化で事業拡大レーザマシンQuattro(2kW)

自動車部品の仕事を開拓

3代目となる長谷川泰宏社長は、高校卒業後はほかの製造会社で研修を受け、20歳を過ぎたのを機に同社に入社した。

長谷川社長は「小さい頃から祖父や父親が仕事をする背中を見て育ちました。モノづくりには興味があり、夏休みにはアルバイトもしていました。父は職人気質で、仕事にはきびしかったのですが、会社経営という点では欲がありませんでした」。

「バブル景気のころまでは大手給湯器メーカーのお客さまの仕事が売上全体の90%以上を占めていました。ところが、バブルが崩壊し、仕事が徐々に減少していくなか、人員整理もしなかったため、資金繰りがショートして、倒産寸前まで行きました。この難局はなんとか切り抜けることができましたが、これを契機に1社依存の体制を改め、自動車部品など新規の仕事を開拓するようになり、自動車メーカーのティア1からも仕事を受注するようになりました」。

「もともと単発加工のみならず、順送加工やトランスファー加工にも対応していましたが、サーボプレスの可能性に期待して、2012年と2014年には、アマダのサーボプレスSDE-1522(150トン)とSDE-8018(80トン)を材料供給装置とセットで導入。順送加工でさらなる加工精度の向上、高付加価値化に取り組んできました。2005年には、33歳の若輩者でしたが、私が会社を引き継ぎ、お客さまのニーズに応えられるよう、モノづくりに真摯に取り組んでまいりました」と説明する。

  • 画像:プレスと板金の複合化で事業拡大ベンディングマシンHD-5020NTによる曲げ加工
  • 画像:プレスと板金の複合化で事業拡大サーボプレスSDE-8018(80トン)による加工

会社情報

会社名
有限会社 長谷川工作所
代表取締役
長谷川 泰宏
住所
兵庫県明石市魚住町清水1740-3
電話
078-942-1137
設立
1968年
従業員数
24名
主要事業
プレス加工全般、金型設計・製作、板金加工、各種溶接・組立、試作
URL
http://hasegawa-works.co.jp/

つづきは本誌2018年12月号でご購読下さい。

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